マカオの大型カジノIR施設で官民合同の大規模危機対策訓練実施
- 2019/3/22 11:40
- カジノ・IR
マカオ警察総局は3月22日未明、コタイ地区にある大型カジノIR(統合型リゾート)ヴェネチアンマカオにおいて官民合同による大規模な危機対策訓練を実施したと発表。
今回の訓練に参加したのは、政府機関から警察総局、税関、ゲーミングインスペクション・コーディネーション局(DICJ)、治安警察局、司法警察局、消防局、新聞局、ツーリズムクライシスマネジメントオフィスの9部門、民間企業からヴェネチアンマカオ1社が参加し、総参加人数は約360人に上った。
今回の訓練は、ヴェネチアンマカオのカジノVIPルームを武装した6人組が急襲し、ゲーミング(カジノ)チップを強奪、混乱の中での一部メンバーが逃走、現場にいた客を人質を取っての立てこもったなどの想定で実施。
まず、事件に遭遇した警備員による避難誘導と司法警察局及びDICJへの通報、通報を受けたDICJによる事件内容の判断と緊急事態協調メカニズムの発動するところからスタート。その後、負傷者の救助、逃走した武装グループメンバーの追跡と身柄の確保、人質を取って立てこもった武装グループメンバーとの司法警察局交渉員による人質解放交渉と治安警察局特別行動隊による人質の救出、犯人が設置した爆発物の捜索及び爆破処理などについての手順、情報共有、指揮系統、協調体制が確認された。
訓練はおよそ1時間半で終了。DICJは訓練終了後に発出したプレスリリースの中で、事前に期待した成果が得られたとの見方を示した上、今後も毎年恒例でカジノを舞台にした危機対策訓練を実施し、政府機関とカジノ運営会社による積極的な連携を進め、危機対応能力の改善を進めていくとした。
マカオにおけるカジノ施設での大規模危機対策訓練は今回が二度目。前回は、2017年6月にフィリピン・マニラのカジノ施設で発生した襲撃・放火事件を受けて、昨年(2018年)1月にコタイ地区の大型IR「ギャラクシーマカオ」で初めて実施された。