マカオのカジノで他人がベットしたチップを盗んだ中国本土出身の男の身柄拘束

マカオの面積はおよそ30平方キロ。この小さな地域に、大小合わせて40軒ものカジノ施設が軒を連ねる。

マカオ司法警察局は5月13日、同月12日午後11時頃にマカオ半島新口岸地区の馬六甲街にあるカジノ施設でゲーミングチップ盗難事件が発生したと発表。

警察発表によれば、被害者の男性がゲーミングテーブルに額面4000香港ドル(日本円換算:約5.6万円)分のチップをベットした後、近くのテーブルのゲーム展開に気を取られているうちに、チップが持ち去られたとのこと。この時、ゲームが始まる前のベット受付中の状態だった。同じテーブルにいた別の客が異変に気づき、カジノ施設のセキュリティスタッフに知らせ、セキュリティスタッフが逃げた男を施設外まで追跡。施設前の歩道で付近を巡回していた治安警察局所属の警察官が男を取り押さえ、カジノ施設駐在の司法警察局の刑事捜査員に引き渡したという。

チップを盗んだ疑いの男は中国本土出身で自称農業の53歳。なお、被害者がこの男に対する刑事責任を追及しないとしたため、司法警察局での調査完了後、身柄を治安警察局に引き渡すとした。チップは被害者の手元に戻ったとのこと。

マカオのカジノ施設でテーブルゲームに参加する際、現金ではなくゲーミングチップを使用する。ゲーミングチップは少し分厚いコインのような形をしており、額面によって色やデザインが異なるが、いずれも小さく軽い。1枚10万香港ドル(約140万円)といった高額チップも存在する。

ゲーミングチップはカジノフロアにあるキャッシャーと呼ばれるカウンターで額面の現金と交換することができる。つまり、現金そのもの。マカオのカジノでは、しばしばゲーミングチップを狙った犯罪が発生している。

ゲーミングチップとバカラテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

ゲーミングチップとバカラテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

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