マカオで今年16人目の輸入性デング熱感染者確認…患者は広東省中山市渡航歴あるマカオ人高齢女性

 マカオ政府衛生局(SSM)は9月5日夜、マカオ域内で今年(2019年)16人目となる輸入性デング熱感染者を確認したと発表。マカオにおけるデング熱感染者の確認は9月に入って以降では2件目で、いずれも輸入性の事案。

 SSMによれば、患者はマカオ半島北部の黒沙環地区に住むマカオ人の女性(72)で、8月21日に広東省中山市へ日帰り旅行に出かけていたとのこと。8月28日から発熱、頭痛の症状が現れ、9月3日になっても症状が持続したことから、同日私立総合病院の鏡湖醫院救急外来を受診。この際、全身に発疹が確認されたため、入院治療を行うことが決まった。5日にSSM公衆衛生研究所による検査結果が明らかとなり、デング熱に感染していることが確認された。SSMは患者の渡航歴、症状などを踏まえ、輸入性デング熱であると判断を下した。目下、患者の容体は安定しており、患者の家族、一緒に旅行に出かけた友人に類似の症状は出ていないとのこと。SSMでは、速やかに患者のマカオでの滞在先周辺で蚊の駆除を実施する予定とした。

 なお、今回の事例を含む今年マカオで確認された輸入性デング熱感染者の渡航先別では、カンボジアが6人と最多で、タイが4人、マレーシアが2人、フィリピンが2人、シンガポールと中国(広東省)が各1人。

 マカオは面積約32平方キロ、人口約67万人(海外労働者約18万人含む)の小さな都市だが、訪マカオ外客数は年間3580万人超に達しており、人口密度が極めて高く、人の出入りも多い。

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)-本紙撮影

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)-本紙撮影

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