広東省、香港、マカオの警察当局による3ヶ月に及ぶ合同取り締まり作戦「落雷2019」完結…想定した成果上がるとの見解

 マカオ警察総局は、広東省及び香港の警察当局と合同で、今年(2019年)7月15日から9月12日にかけて「落雷2019」と銘打った主に犯罪組織、高利貸し及び関連犯罪、麻薬犯罪、越境通信詐欺、密航に対する一連の取り締まり活動を実施。9月17日に同作戦の総括報告を公表した。

 マカオにおいては、警察総局のコーディネートの下、マカオ税関、治安警察局、司法警察局が参加し、延べ1万1239人を動員して、700回に及び取り締まりを実施。調査対象者数は2万4359人、身元調査のため警察署に同行させた人数は3777人、このうち刑事犯罪に関わったとして送検した人数は917人に上った。案件数は755件で、麻薬犯罪が28件37人、押収した違法薬物の総量は4800キロ、高利貸が126件198人(28件48人が監禁にも同時に関与)、密航が9件10人など。また、司法機関から拘留命令及び身柄確保対象とされた人物39人を発見し、このうち9人について即時服役のため監獄へ移送したのこと。このほか、違法貨幣両替活動、不法貸付、売春に従事したとして、それぞれ625人、69人、118人を強制送還したという。

 マカオ警察総局では、作戦は広東省、香港、マカオの三地の保安部門の努力と市民による支持の下、想定した成果を上げたとの見方を示した上、今後もマカオにおける治安情勢の変化を密接に注視し、不安定要素に対する高い警戒を維持すると同時に、マカオ、広東省、香港の近隣三地の警察当局間で良好な連携を維持し、適宜取り締まり戦略を制定し、様々な越境犯罪に対する取り締まりを通じて、マカオの治安環境の安定を確保するとした。

「落雷2019」作戦における取り締まりの様子(写真:マカオ警察総局)

「落雷2019」作戦における取り締まりの様子(写真:マカオ警察総局)

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