マカオ税関が密航事案1件摘発…中国本土出身男女6人の身柄拘束

 澳門海關(マカオ税関)は9月20日夜、密航活動に対する取り締まりを強化して臨む中、同日未明に1件の密航事案を摘発し、タイパ島北部沖で6人の身柄拘束に成功したと発表。

 20日午前4時頃、税関の高速艇が巡回を行っていた際、タイパ島北部の沖合で不審な木造のボート1艇が岸に近づこうとしているのを発見。ボートを制止し、臨検を行ったところ、男5人、女6人の密航者を発見。このうち男1人が操縦役だったとのこと。

 6人はいずれも中国本土出身、年齢は19〜37歳で、このうち操縦役の男1人を「ほう助」、女1人を「非法再入境」で送検し、残る4人については出入境管理を担当するマカオ治安警察局へ移送済みとした。

 なお、マカオ税関は9月9日から13日までの間にも5件の密航事案を相次ぎ摘発し、計25人のいずれも中国本土出身男女の身柄を拘束したばかり。

 マカオは1999年にポルトガルから中国に返還されたが、以降も独自の出入境管理を行っている。中国本土籍の旅客がマカオを訪れる際、香港マカオ往来通行証と呼ばれる渡航証とビザに相当する渡航許可を取得するのが一般的だが、およそ2〜3ヶ月に1回7日間といったかたちで一定期間内の入境回数や滞在日数などに制限が設けられていることなどから、違法な就労や賭博、観光などを目的とした密航やオーバーステイが後を絶たない。不法行為を手引きする蛇頭も暗躍し、超過滞在者の隠れ家となる違法宿泊施設の存在なども社会問題化している。

マカオ税関がタイパ島北部沖で発見した不審な木造ボートと密航者(写真:澳門海關)

マカオ税関がタイパ島北部沖で発見した不審な木造ボートと密航者(写真:澳門海關)

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