マカオ当局が湖北省から入境しようとした454人全員の入境を拒否…27日の制限実施後=新型コロナウイルス防疫対策

 中国・湖北省武漢市で集中発生している新型コロナウイルスによる肺炎(通称:武漢原因不明肺炎)。世界各地で感染拡大に対する懸念が高まる中、中国本土からのインバウンド旅客が多いマカオでも、官民の間で各種防疫対策が進んでいる。

 本稿執筆時点(マカオ時間29日午前9時20分)のマカオにおける新型コロナウイルス感染確認者数は7人で、いずれも武漢からの旅客。最後の感染確認は27日夜で、28日は新規感染確認はなかった。

 マカオでは27日から武漢市含む湖北省からの入境制限、マカオ滞在中の湖北省からの旅客に対する強制隔離、さらには14日以内に湖北省滞在歴のある人のカジノ入場禁止といった措置が講じられている。

 マカオ治安警察局の担当者が1月29日朝、地元放送局のラジオ番組に出演し、湖北省からの入境制限及び湖北省からの旅客に対する強制隔離措置実施後の最新状況を明らかにした。

 1月22日から28日までの間にマカオへ入境した湖北省の人の数は5423人、出境した人の数は7564人とのこと。入境制限実施後の27、28日、29日朝までに454人がマカオへ入境しようとしたが、条件を満たす医師による新型コロナウイルス未感染証明書を提示できた人はおらず、全員が入境拒否となったとした。

 また、昨年(2019年)12月1日以降にマカオへ入境し、29日午前7時30分時点でマカオに滞在している湖北省から旅客の数は260人(うち武漢市からが123人)という。

 このほか、湖北省からの旅客がいるなどとした無認可宿泊施設に関する通報が18件あり、担当部署が対応しているとのこと。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染対策センターが1月28日夜に公表した資料によれば、1月27日にカジノへの入場を拒否された湖北省滞在歴のある人の数は延べ150人だったという。

1月28日夕方に開催されたマカオ政府新型コロナウイルス感染対策センターによる定例記者会見の様子(写真:マカオ政府新型コロナウイルス感染対策センター)

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