マカオ特別行政区の19年末財政準備資産約8兆円…歳出の約5.8年分=投資利益率過去最高の5.6%

 マカオ金融管理局は2月26日、昨年(2019年)のマカオ特別行政区の財政準備運用状況を公表した。

 同局発出資料によれば、全世界的に資本市場が顕著な回復となったことを受け、昨年のマカオ特別行政区の財政準備の投資リターンは302億マカオパタカ(日本円換算:約4171億円)、投資利益率は5.6%で、2012年の財政準備設立以来最高だったとのこと。

 昨年12月末時点のマカオ特別行政区の財政準備資産(初期推計)は前年同時期から13.9%増の5794億マカオパタカ(約8兆0028億円)となった。内訳は、基本準備が1489億マカオパタカ(約2兆0566億円)、超額準備が4305億マカオパタカ(約5兆9461億円)。財政準備資産は同年の歳出(予算)の実に約5.8年分に相当する。

 昨年は米中貿易摩擦の緩和、英国のEU離脱に向けた動きが明瞭化したことに加え、主要中央銀行が相次ぎ比較的緩やかな貨幣政策を採用したことで、グローバルな資本市場が一転上昇に転じており、金融管理局は市場の変化に対応し、ポートフォリオにおける有価証券資産の配分を適切に増やすことで、全体的な利益率を押し上げたとした。

 ポートフォリオ別では、株式が世界的な株式市場の上昇の恩恵を受け、181.2億マカオパタカ(約2503億円)の利益となり、運用益全体の約6割を占めた。債権は高信用格付けの長期債券の保有を増やし、全体に占める割合は前年末の23.3%から28.0%に上昇、運用益は48.8億マカオパタカ(約674億円)一方、現預金は戦略的に削減し、金利水準に応じて分散投資を行った結果、82.9億マカオパタカ(約1145億円)の金利収入を記録。同時に、為替リスク管理に起因するヘッジ費用と為替の再評価損が10.7億マカオパタカ(約148億円)あった。

 金融管理局では、2020年は世界経済の不確実性と下振れリスクが顕著であり、加えて年初に「新型コロナウイルスによる肺炎」の流行があったことから、資産評価がすでに高レベルにある株式市場は明確な圧力を受け、金融市場でも低金利またはマイナス金利さえ存在する中、チャレンジングな一年になるとの展望を示した上、「安全、効率的、堅牢」を基本原則として、外部の国際投資コンサルティング会社による専門的な調査、判断と組み合わせ、準備資産のポートフォリオバランスの調整を最適化し、リターンの最大化を図るとしている。

マカオ金融管理局ビル(資料)―本紙撮影

マカオ金融管理局ビル(資料)―本紙撮影

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