マカオ 20年5月貨幣・金融統計公表…マカオ居民の預金残高2ヶ月連続伸長

 マカオ政府金融管理局は7月6日、今年(2020年)5月の貨幣・金融統計を公表した。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
 流通貨幣が前月から0.5%、通知預金が10.6%のそれぞれ上昇となり、M1は8.3%増。準通貨負債は0.3%減。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は0.7%上昇(2ヶ月連続増)、金額は6868億マカオパタカ(日本円換算:約9兆3035億円)となった。前年同月との比較では、M1が4.1%下落、M2が2.1%上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが32.3%、香港ドルが45.6%、人民元が5.9%、米ドルが14.2%。

【預金】
 マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から0.7%増の6686億マカオパタカ(約9兆0569億円)で2ヶ月連続のプラス、非居民による預金残高は4ヶ月連続増となる1.7%増の2861億マカオパタカ(約3兆8752億円)、公共部門の銀行システムへの預金残高も3.3%増の2649億マカオパタカ(約3兆5881億円)で4ヶ月連続増となり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は1.5%増の1兆2196億マカオパタカ(約16兆5195億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ18.7%、46.5%、5.0%、27.2%。

【融資】
 地元民間部門への融資は前月から0.2%下落の5418億マカオパタカ(約7兆3387億円)。対外民間部門への融資は1.9%増の6476億マカオパタカ(約8兆7717億円)。民間部門へ融資額は合計で1.0%上昇の1兆1894億マカオパタカ(約16兆1104億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ16.5%、44.7%、8.7%、27.5%。

【預貸率/不良債権比率】
 銀行のマカオ居民に対する預貸率は今年5月末時点で前月末から0.9ポイント下落の58.0%。非マカオ居民含む総体預貸率は0.5ポイント下落の97.5%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ59.8%、56.2%水準。不良債権比率は0.1ポイント上昇の0.4%。

マカオ金融管理局ビル(資料)―本紙撮影

マカオ金融管理局ビル(資料)―本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオは長く本格的な鉄道が存在しなかったが、2019年12月に新交通システム「マカオLRT」タイ…
  2.  リード・エグジビションズ社は9月26日、アジアにおけるゲーミング(カジノ)・エンターテインメント…
  3.  マカオ治安警察局は9月25日、ドリンクを購入する際に高額紙幣を出し、店員を急かして混乱させる手口…
  4.  マカオで統合型リゾート(IR)などを運営するSJMリゾーツは9月25日、台湾のIam Creat…
  5.  イタリアの老舗ラグジュアリージュエリーブランドとして世界的に知られる「ブチェラッティ(Bucce…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ」内に9月8日、新ホテル「W…
  2.  マカオの統合型リゾート(IR)運営大手のギャラクシー・エンターテインメント・グループ(GEG)は…
  3.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  香港とマカオの間をおよそ1時間で結ぶ高速船「ターボジェット」及び「コタイウォータージェット」を運…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2023年10月号
(vol.124)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun