マカオカジノIR運営大手サンズチャイナの2Q純収入が98.1%減、約585億円の赤字に=新型コロナの影響甚大

 マカオで複数のカジノIR(統合型リゾート)を運営するサンズチャイナ社の親会社にあたるラスベガスサンズ社はマカオ時間7月23日、今年第2四半期(2020年4〜6月)の業績を発表。

 米国会計基準におけるサンズチャイナ社の 今年第2四半期の純収入は前年同月比98.1%減の4000万米ドル(日本円換算:約43億円)にとどまった。純利益は5.49億米ドル(約585億円)の赤字。なお、前年同期は5.11億米ドル(約544億円)の黒字だった。調整後プロパティEBITDAについても前年同期の7.65億米ドル(約815億円)の黒字から3.12億米ドル(約332億円)の赤字に。

 ラスベガスサンズ社の今年第2四半期の設備投資額は3.82億米ドル(約407億円)、このうちマカオにおける建設、開発、メンテナンス分が3.37億米ドル(約359億円)を占めた。

 ラスベガスサンズ社のシェルドン・アデルソン会長は業績発表にあたり、市場は新型コロナ禍からの復調の初期段階にあるとの認識を示した上、7月15日からマカオと広東省の間における水際措置が緩和された(14日間の隔離検疫の撤廃、諸条件有り)ことは、今後の広東省以外への拡大、さらには(ビザに相当する)マカオ渡航許可の発出再開につながる第一歩と前向きに捉えており、ツーリズム消費の全面的な回復に自信を持っているとした。

 なお、入境制限を含む防疫対策によるインバウンド旅客の激減によって、マカオの今年1〜6月累計のカジノ売上は前年同時期から77.4%減の337.20億マカオパタカ(約4509億円)と低迷している。

サンズチャイナのIR、手前がザ・プラザ、奥がヴェネチアンマカオ(資料)=マカオ・コタイ地区—本紙撮影

サンズチャイナのIR、手前がザ・プラザ、奥がヴェネチアンマカオ(資料)=マカオ・コタイ地区—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は12月2日、タクシー車内で拾った多額の現金入りの財布を着服したとして韓国人の男…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…
  3.  マカオ政府財政局(DSF)が12月2日付で公表した最新統計によれば、今年(2024年)11月前半…
  4.  マカオ政府衛生局(SSM)は12月2日午後、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに2例確認し…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  2.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun