マカオ、カジノで負けた中国本土女性旅客の売春を手助けし報酬得る…マカオ人の男逮捕、ホテルへ車で送迎

 マカオと中国本土では新型コロナの流行状況が落ち着いてきたことから、両地の間の往来にかかる水際措置の緩和が進んでいる。

 中国本土旅客を対象とした観光ビザに相当するマカオ渡航許可の申請、発給も9月下旬までに中国全土で再開されたことを受け、中国本土からマカオを訪れる旅客が徐々に戻ると予想されている。

 マカオ治安警察局は10月19日、近日の訪マカオ旅客の増加に伴い、大型カジノIR(統合型リゾート)施設が建ち並ぶコタイ地区一帯で防犯パトロールを強化して臨む中、売春に関わったとしてマカオ人の自称自営業の男(22)、中国本土出身の訪マカオ旅客の女2人(29、32)の身柄を拘束したと発表。

マカオ治安警察局が売春に従事したとして身柄を拘束した男女3人(写真:マカオ治安警察局)

 同月17日夜、パトロール中の警察官が妖艶な服装をした複数の女性を載せてホテル間を行き来する不審な車輌を発見し、追跡を開始。車から降りた女1人がホテル内に入ったことを確認し、ホテルの警備部門の協力を得て女が訪ねた客室の客から状況を聞いたところ、女がドアをノックして性的サービスの売り込みをしてきたが、拒絶したら去っていたと説明したという。その後、車が別のホテルの前で停止した際に職務質問を実施。車内には運転手の男1人、同乗者の女が2人おり、車内の捜索で後部座席から避妊具95点が見つかったとのこと。

 3人を警察署に連行して詳しい事情を聞いたところ、女2人はいずれも10月15日にマカオへ来たが、カジノで負けてしまった後、他人の紹介で車の運転手役の男と知り合い、男に報酬として1日300人民元(日本円換算:約4700円)を支払うことで売春を行うホテルへの送迎及び食事や避妊具の提供を受け、これまでにチャットアプリを利用して各10人程度を接客したなどと説明。男は10月から運転手役を務め、合計約3000香港ドル(約4万0800円)の利益を得ていたことを認めたという。

 警察では、運転手役の男を売春コントロール罪で検察院送致済み、女2人を観光目的で入境した旅客の立場に不相応な活動に従事したとして治安警察局の出入管管理部門へ身柄を移送したとした。目下、他の関係者の有無について捜査を進めているとのこと。

マカオ治安警察局が証拠品として押収した避妊具など(写真:マカオ治安警察局)

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