マカオのカジノホテル客室で強盗傷害事件…犯人が現場から逃走も約2時間後に逮捕、きっかけは違法な貨幣両替

 11月18日午後3時40分頃、マカオ半島中区にあるカジノホテルで強盗傷害事件が発生。犯人は現場から逃走するも、マカオ司法警察局の捜査員によって約2時間後にタイパ島の路上で逮捕された。

 司法警察局の発表によれば、中国本土出身の女性が客室内で「客」の男に貨幣両替をしていた際、男が突然果物ナイフを取り出し金銭の強奪を図り、約18万香港ドル(日本円換算:約241万円)を持って逃走したという。女性は男ともみ合いになった際、男が手にしていた刃物で大腿部を負傷。病院に搬送され治療を受けたが命に別状はないとのこと。

 通報を受けた警察が速やかに緊急配備を敷き、捜査員20人体制で犯人の行方を追跡。事件発生から約2時間後にタイパ島のタイパビレッジで男を発見し、逮捕。男は逮捕時に犯行によって得たとみられる18万3000香港ドル(約245万円)を所持していた。男は中国江西省出身の30代で、オーバーステイ状態だったという。

 警察は今回の事件のきっかけとなったのは違法な貨幣両替との見方を示している。マカオのカジノでは一般的に香港ドルが使われていることから、主に中国本土からマカオを訪れるギャンブラーを対象とした「換銭党」と呼ばれる違法両替商がカジノ施設内外で暗躍している。強盗、詐欺、偽装紙幣といった犯罪の温床にもなっているため、警察が取り締まりを強化して臨んでいる。

マカオ司法警察局(資料)—本紙撮影

マカオ司法警察局(資料)—本紙撮影

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