香港、12/16単日の新型コロナ新規感染確認数82人…市中感染79人中感染経路不明が35人=衛生当局「尋常ではない伝播状況に留意」

 香港では、新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」を迎えている。

 香港政府は12月16日夕方の記者会見で、同日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数が82人だったと発表。内訳は市中感染が79人、輸入性が3人。新規感染確認数は6日連続で2桁にとどまったが、市中感染のうち感染経路不明が35人に上った。このほか、陽性予備群が80人超いるとのこと。

 市内各所で集団感染(クラスター)も相次ぎ確認されており、近日は集合住宅(マンション)における感染連鎖も続いている状況。香港政府衛星防護センターによれば、集合住宅事案のうち、新界・沙田エリアの明恩樓では、同じフロアの同一サイドの3室で感染者が見つかっており、いずれもエレベーターホール側だったことから、このフロアで空間汚染があったか、スーパースプレッダーがいた可能性が憂慮されるとし、同一階の数戸に暮らす人密接接触者としてウイルス検査の対象にしたという。すでに強制検査を実施済みの九龍・黄大仙エリアの明麗樓では、同じ棟の上下階で垂直伝播する傾向が確認されており、当局が原因究明のため排水管などを調査する予定とのこと。

 ここまでの香港における累計感染確認数は7804人、退院者数は6439人、死者数は123人。

 衛生防護センターでは、市中感染の確認数が減少に転じる趨勢にはなっておらず、尋常ではない感染の伝播状況に対して引き続き留意が必要とした。また、香港醫管局は、15日に入院した感染者のうち4人が危篤、3人が重症となっており、市民に対して流行第4波のウイルスを軽視しないこと、年齢にかかわらず病状の悪化が早いことから、体調不良を自覚したらいち早く医師の診療を受けるよう呼びかけた。

香港の町並み(資料)—本紙撮影

香港の町並み(資料)—本紙撮影

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