マカオ、2021年下半期に新カジノ法案に関するパブコメ実施見通し…現行カジノ経営権契約の満期迫る中

 世界一のカジノ売上を誇る都市として知られるマカオ。現在、マカオには約40のカジノ施設があり、政府とコンセッション(カジノ経営権契約)を結ぶ民間事業者6陣営が運営している。

 現行のコンセッションについて、6陣営ともに2022年6月26日に満期を迎える予定。政府はかねてより新たなコンセッションを「延長ではなく、再入札」とする方針を示しているが、これまでのところ具体的な内容については未発表。満期が近づく中、その動向に注目が集まっている。

 マカオ特別行政区の賀一誠(ホー・ヤッシン)行政長官は12月20日に開催されたマカオ返還21周年記念レセプション会場で囲み取材へ対応した際に新コンセッションに関する質問を受け、「目下、(その前提となる)新しいゲーミング(カジノ)法の内容を起草しているが、新型コロナの影響で作業が遅延しており、来年(2021年)は立法会議員選挙の準備があることも踏まえ、来年下半期にパブリックコメント(意見公募手続き)を実施する見通し」と回答。

 一部海外メディアが新型コロナの影響で現行コンセッションの満期を2025年まで延長する可能性について報じたことに関する質問に対しては、「カジノのコンセッションの再入札については今後のマカオの社会・経済発展と大きく関係する非常に敏感な話題であり、この件に関する外界の予想の類に対してコメントするつもりはなく、政府としてまさに関連法の準備を進めているところ」とコメント。

 また、「あらゆる可能性があるが、実施にあたっては手続きを踏む必要がある」とした上、「目下、カジノ業界とコミュニケーションを取っており、関連情報については適切なタイミングで公表する」と強調。さらに、「今後、コンセッション内容や入札条件などを詰める作業をどのように同時処理していくかについて研究を進める可能性もある」とした。

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ政府衛生局は10月23日夜、マカオ域内で今年初めてとなる当地デング熱感染例を確認したと発表…
  2.  マカオ政府衛生局(SSM)は10月23日夜、マカオで今年(2024年)8例目となる在郷軍人病(退…
  3.  マカオ司法警察局は10月22日、マカオに所在する複数の質店を訪れ、人工ダイヤモンドを天然と偽って…
  4.  マカオの多くのカジノ施設が航空会社のマイレージ制度と似た会員プログラムを提供しており、入会するこ…
  5.  このほどマカオ国際空港運営会社にあたる澳門國際機場專營股份有限公司(CAM)が公表した資料によれ…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  5.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…

注目記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年11月号
(vol.137)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun