香港、12/26単日の新型コロナ新規感染確認数59人…市中感染53人中感染経路不明が約半数=医療機関でクラスター発生

 香港では、新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」を迎えている。

 香港政府は12月26日夕方の記者会見で、同日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数が59人だったと発表。内訳は市中感染が53人、輸入性が6人。新規感染確認数は7日連続で2桁にとどまったが、市中感染のうち感染経路不明が約半数にあたる26人に上った。輸入性のうち3人が英国からの入境者。このほか、陽性予備群が50人超いるとのこと。陽性予備軍のうち1人は早期破水により病院へ搬送された妊婦で、発熱の症状があり、生まれた赤ちゃんについての初歩検査結果は陰性だったという。

 第4波下では市内各所で集団感染(クラスター)も相次ぎ確認されている。集合住宅(マンション、宿舎)における感染連鎖も続いている状況。この日、東九龍・油塘エリアにある鯉生樓の中層階の住戸から新たな感染者が見つかり、累計は6人に拡大。患者が確認されたのは4戸からで、それぞれ別々のフロアで、部屋の向きも異なるという。1戸については、720人超の大規模クラスター化しているダンスホール事案の関連するが、他の3戸はいずれも感染経路不明。当局では、このマンションの全戸を強制検査の対象とした。東九龍にある聯合医院では院内クラスターが発生。この日、新たに10人の新規感染及び感染疑いが確認され、累計では患者11人、職員4人に。職員のうち1人が採血担当とのこと。香港衛生当局では、入院10日後に感染確認された84歳の女性患者がスーパースプレッダーだったとみられ、同室の患者やケアを担当した介護士らに空気感染した可能性があるとした。なお、この患者は1度目の検査で陰性だったという。

 ここまでの香港における累計感染確認数は8541人、退院者数は7394人、死者数は136人。

 このほか、香港政府は英国や南アフリカで感染力が強いとされる変異種のウイルスが出現したことなどを受け、近日相次いで防疫措置の厳格化を図っている。この日、英国滞在歴のある患者1人から変異種が検出されたことも明らかにされた。この患者は12月11日に香港へ入境した後、隔離検疫期間中の12月20日に発熱の症状が出たことから医療機関へ搬送されたが、現在容体は安定しているという。香港で英国滞在歴のある患者から変異種が確認されたのは3人目。

香港の町並み(資料)—本紙撮影

香港の町並み(資料)—本紙撮影

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