マカオ 20年11月貨幣・金融統計公表…マカオ居民の預金残高5ヶ月ぶり上昇

 マカオ政府金融管理局は1月5日、昨年(2020年)11月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
 流通貨幣が前月から横ばい、通知預金が6.8%の上昇となり、M1は5.0%増。準通貨負債は1.0%上昇。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は1.4%上昇(5ヶ月ぶり上昇)、金額は6953億マカオパタカ(日本円換算:約8兆9617億円)となった。前年同月との比較では、M1が5.3%下落、M2が3.3%上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが33.9%、香港ドルが48.0%、人民元が4.6%、米ドルが11.6%。

【預金】
 マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から1.1%上昇の6745億マカオパタカ(約8兆6936億円)で5ヶ月ぶりプラスに、非居民による預金残高は1.0%増の3257億マカオパタカ(約4兆1971億円)、公共部門の銀行システムへの預金残高は1.2%減の2591億マカオパタカ(約3兆3389億円)で4ヶ月連続のマイナスとなり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は0.6%上昇の1兆2593億マカオパタカ(約16兆2280億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ19.2%、48.6%、4.7%、23.8%。

【融資】
 地元民間部門への融資は前月から0.7%減の5384億マカオパタカ(約6兆9381億円)。対外民間部門への融資は4.1%下落の6575億マカオパタカ(約8兆4729億円)。民間部門へ融資額は合計で2.6%減の1兆1960億マカオパタカ(約15兆4123億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ16.6%、41.9%、10.0%、28.5%。

【預貸率/不良債権比率】
 銀行のマカオ居民に対する預貸率は昨年11月末時点で前月末から0.7ポイント下落の57.7%。非マカオ居民含む総体預貸率は3.1ポイント下落の95.0%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ64.0%、58.4%水準。不良債権比率は0.02ポイント上昇の0.40%。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

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