マカオ政府が新型コロナワクチン接種計画発表

 マカオでは、2月6日午後に新型コロナウイルスワクチンの第1便が到着し、9日から接種がスタートする予定となっている。

 第1便で到着したのは、中国・北京で生産された中国医薬集団(シノファーム)の不活化ワクチン10万本。マカオ政府は中国医薬集団(シノファーム)の不活化ワクチンのほか、中国の復星医薬が代理となるドイツ・ビオンテックのmRNAワクチン(生産地:ドイツ、フランス、ベルギーのいずれか)、英国アストラゼネカのアデノウイルスベクターワクチン(生産地:米国)の3種のワクチン合計140万本を約3.5億マカオパタカ(日本円換算:約46億円)で確保したことを明らかにしており、順次マカオへ到着予定とのこと。すでに3種のワクチンの概要や優先接種対象などの情報をまとめた資料を作成し、公開するなど、接種開始に向けた準備が着々と進められている。

 マカオ政府は2月8日付の政府公報で新型コロナワクチン接種計画の内容を発表。無償接種の対象をマカオ居民(マカオ居民IDカード保有者)、マカオの学校に通う非居民の学生、囚人とした。また、合法的にマカオに滞在する上記以外の人については有償とし、費用は1回あたり250マカオパタカ(約3300円)に設定。接種を受けることができる条件として、18歳以上かつ60歳未満、健康状態良好でリスク度合いの比較的高い60歳以上を挙げた。

 マカオ政府が購入するワクチンはいずれも2回の接種(約1ヶ月間隔)が必要なもの。マカオの人口は海外労働者も含めて約68万人で、接種にあたっての年齢条件を考慮すれば、政府が確保した量(140万本)は充足しているといえる。

 なお、マカオ政府では、ワクチン接種はあくまで希望制であり、在庫がある場合は複数のワクチンの中から自由に選択できるとしている。

 ここまでのマカオにおける新型コロナの感染確認数は累計48人。内訳は域外からの輸入性が46人、輸入関連性事案が2人。市中感染例は2月7日まで313日連続ゼロを維持しており、封じ込めに成功している状況。院内感染、死亡例についてもゼロ。

新型コロナウイルスワクチンの初荷を乗せ北京から陸路でマカオへ到着したトラック=2021年2月6日(写真:GCS)

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