マカオ、独ビオンテック製の新型ワクチンが到着…中国シノファーム製と2種体制に=予約者の8割超がシノファーム製を選択

 マカオでは、2月9日から高リスク群を対象とした新型コロナワクチンの接種がスタート。その後、22日から接種対象が全マカオ居民(マカオ居民IDカード保有者)に拡大されている。

 現在、マカオで使われているワクチンは2月6日に到着した中国医薬集団(シノファーム)製の不活化ワクチン。2月27日午後、2種類目の中国の復星医薬が代理となるドイツ・ビオンテック製のmRNAワクチンがドイツから香港経由でマカオへ到着し、3月3日から接種がスタートする予定で、2種体制となる。

 マカオでは接種希望者がワクチンの種類を選択することができる。マカオ政府衛生局の李展潤局長は27日のビオンテック製ワクチンの受領後、囲み取材に応じた際、ここまでのワクチン接種予約者数は約3万人で、このうち約2.6万人がシノファーム製を選択したとのこと。割合にして8割超となる。

 同氏によれば、これまでのところ接種を受けた人の中に重大な副反応などは出現しておらず、一部に発熱や皮膚の発疹といった軽微なもがあったのみという。

 マカオ政府では、シノファーム製の不活化ワクチンの接種対象年齢は18〜59歳で、60歳以上が接種を受ける場合はリスク暴露レベルが高く、かつ健康状態が良好という条件が付くが、ビオンテック製のmRNAワクチンの場合は16歳以上で上限設定がないとし、60歳以上については基本的にビオンテック製とする方針を打ち出している。

マカオに到着した独ビオンテック製のmRNAワクチン=2021年2月27日、仁伯爵綜合醫院(写真:GCS)

 マカオの人口は約68万人、面積は東京の山手線の内側の半分程度にあたる約30平方キロメートル。マカオ域内には13ヶ所の接種ステーション(公立の総合病院とクリニック内)に設けられ、1日あたりの接種予約受付枠は最大5000人分となっている。

 ビオンテック製のワクチンは零下70度℃で保存、接種前に2〜8℃まで解凍した上で希釈する手間があり、また解凍後は5日以内に使用する必要があるとのこと。設備面や医療スタッフが作業に慣れるのに時間を要するため、最初の2週間については公立総合病院にあたる仁伯爵綜合醫院(通称:山頂醫院)のみで接種を行うとしている。

 このほか、今年第3四半期をめどに英国アストラゼネカ製のアデノウイルスベクターワクチン(生産地:米国)も到着予定となっている。マカオ政府が確保した3種のワクチンの合計は140万本。いずれも2回の接種(約1ヶ月間隔)が必要なものだが、人口の2倍に相当するため、充足しているといえる。

 マカオでは、ワクチン接種は希望者のみを対象としている。費用はマカオ居民、マカオで就労する海外労働者、マカオの学校に通う学生は無償、その他は1回あたり250マカオパタカ(日本円換算:約3300円)となる。政府はポルトガル系のフィデリダーデ・マカオ社と不良副反応・副作用に関する保険契約も締結済みで、保障期間は接種後90日間、補償額は1人あたり最大100万マカオパタカ(約1330万円)とのこと。

 ここまでのマカオにおける新型コロナの感染確認数は累計48人。内訳は域外からの輸入性が46人、輸入関連性事案が2人。市中感染例は2月27日まで335日連続ゼロを維持しており、封じ込めに成功している状況。院内感染、死亡例についてもゼロ。

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