香港、2/28の新型コロナ新規感染確認数22人…市中感染17人中感染経路不明は4人、輸入性5人中4人が変異種ウイルス感染

 人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いている。

 香港政府の発表によれば、2月28日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は前日から11人減の22人だった。前日は19日ぶりに30人超となったが、2日ぶりに20人台へ戻した。内訳については、市中感染が14人減の17人、輸入性が3人増の5人。市中感染のうち感染経路不明は6人減の4人で、2日ぶりに1桁台となった。翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)が約10人いるとのこと。

 市中感染のうち4人は各エリアに設置されたコミュニティ検査センターで見つかったものという。感染経路不明の4人には九龍・旺角(モンコック)エリアにあるスポーツ用品店の男性店員1人(その家族2人も初歩感染確認)、3軒のホテルロビーで仕事をしていた男性1人が含まれるとのこと。さらに、輸入性の5人のうち4人が変異種ウイルスに感染していたことも明らかにされた。

 最近の感染確認者数は増減を繰り返しながらも第4波下では低位にあるが、依然として市内各所で集団感染(クラスター)の発生や感染連鎖が続いている状況。感染経路不明も毎日のように一定数が確認されていることから、市中に存在する無症状感染者が日常生活を送る中で感染を拡大させている可能性も指摘されている。香港は人口密度が高く、交通機関も発達しており、エリアを跨ぐ人の移動が多い土地柄。

近日、尖沙咀にある大型ショッピングモール「K11 MUSEA」内の中国料理レストラン「名潮食館」でのランチをきっかけにしたクラスターが発生し、規模拡大の様相を呈している。この日も新たな感染確認者が見つかり、累計44人に。K11 MUSEAは消毒作業のため、2月28日と3月1日は全館クローズとなっている。衛生当局がこのモールで働くすべての人を強制検査の対象としており、28日だけで約1500人が検査を受ける予定とのこと。スタッフは陰性証明を取得後に仕事に復帰できるという。

 ここまでの香港における累計感染確認数は1万1006人、退院者数は1万0536人、死者数は199人。

香港特別行政区のイメージ(資料)—本紙撮影

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