中国広東省、新型コロナ市中感染確認は2人…深セン市と東莞市で=6/21

 中国の南方にあり、香港やマカオと接する広東省、中でも広州市と仏山市において5月下旬から新型コロナウイルス感染症の再流行が続く中、省内各地で厳格な防疫措置が講じられている。

 広東省衛生健康委員会が6月22日朝に発表した内容によれば、21日の省内における新型コロナの市中感染確認数は2人だったとのこと。珠江東岸(香港寄り)に位置する深セン市と東莞市における事案。同省内で市中感染が確認されたのは2日ぶりのこと。この日の輸入例は感染確認が5人、無症状感染が7人。

 輸入性事案に関して、マカオに隣接する珠江西岸の珠海市でバングラデシュからの入境者1人の感染確認があった。

 広東省の累計感染確認報告例は2706人、依然221人が医師による治療を受けている状況という。

 広東省における再流行は近日になって終息の兆しを示しているが、各所で散発的な感染確認例が出現している状況。リバウンドに対する警戒も続く中、区域の状況に応じて各種防疫措置の引き締めと緩和の調整がなされている。

 市中感染確認があった深セン市では、21日にロックダウン対象地域の拡大及び対象となった地域内における管理強化のほか、飲食店におけるイートインサービスが一時停止、文化・レジャー、フィットネス施設など人の密集する場所についても一時営業停止とされた。交通に関して、深センを発着する航空・鉄道の頻度調整が行われるほか、20日から防疫対策強化の一環として空港、鉄道駅、港、バスターミナルから省外へ向かう人に対し、48時間以内に受検したPCR検査の陰性証明提示が必須とされた。

 マカオと広東省の間は人の往来も多いことから、マカオ政府は矢継ぎ早に水際措置の強化、域内における防疫措置の引き締めなどの対策を講じている。

 深セン市と陸で接する香港では、5月下旬に流行第4波が終息。21日午前0時の時点で市中感染確認が14日連続ゼロとなり、すでに440日以上にわたって市中感染ゼロが続くマカオとの往来制限緩和に関する協議が両政府間で正式にスタートした。香港が今の状況を維持すれば、7月2週目頭にも条件付きで隔離検疫なしでの両地の往来が再開する見通し。香港政府は、広東省の状況が落ち着いた後、広東省との往来制限の緩和も実現したいとしている。

深セン市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

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