中国広東省、新型コロナ市中感染確認14日連続ゼロ達成…深センでも正常化進む=7/5

 中国の南方にあり、香港やマカオと接する広東省、中でも広州市と仏山市において5月下旬から新型コロナウイルス感染症の再流行が続く中、省内各地で厳格な防疫措置が講じられてきた。

 広東省衛生健康委員会が7月6日朝に発表した内容によれば、5日全日の省内における新型コロナの市中感染確認数は無症状感染者も含めてゼロだったとのこと。同省では14日連続で市中感染確認ゼロを達成した。

 この日の省内における輸入例は感染確認が広州で3人、無症状感染が4市(広州、珠海、仏山、中山)で11人。

 広東省の7月5日24時時点までの累計感染確認報告例は2759人(輸入例1193人)で、103人が医師による治療を受けている状況という。

 広東省における再流行は終息の兆しを示しており、直近14日間は散発的な感染確認例の出現もない状況。リバウンドに対する警戒は続くものの、各地の状況に応じて各種防疫措置の調整(緩和)、それに伴う正常化が進んでいる。

 深センと東莞では、7月6日から省外へ出かける際に48時間以内に受検したPCR検査陰性証明の提示を求める措置が撤廃される(広州と仏山では同月3日に撤廃済み)。深セン市政府が5日夜に記者会見を開き、市内で近く発生した2つの局地的流行への対処を完了したと宣言。宝安区の一部に残る中リスク地域が低リスク地域へ引き下げとなり、同区内では6日から飲食店のイートイン、テイクアウト、デリバリー、さらには室内の文化・レジャー施設などについても順次再開するとのこと。また、深セン宝安国際空港の正常化も進み、便数は半月以内に流行前水準に戻る見通しを示した。

 マカオと広東省の間は人の往来も多いことから、マカオ政府は矢継ぎ早に水際措置の強化と域内における防疫措置の調整などの対策を講じてきた。マカオでも広州及び仏山における状況の変化に応じ、近日はマカオ入境時に14日間の隔離検疫が必要となる中リスク地域指定の見直し(指定解除)が続く。最新アップデートのあった7月6日午前1時時点では、広東省に限ると「広州市番禺區大石街道」が中リスク地域指定されているのみとなった。

 深セン市と陸で接する香港では、5月下旬に流行第4波が終息。以降、市中における伝播は出現していないが、2日に隔離検疫用ホテルの清掃スタッフ1人の感染確認(L452R変異株)があり、香港衛生当局は暫定的に感染経路不明の市中感染例としたが、5日なって感染経路が特定できたことを理由に輸入関連性事案に変更。これに伴い、5日まで市中感染確認は28日連続ゼロとなった。

深セン市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  2.  マカオ治安警察局は7月26日、マカオ警察総局による指揮の下、マカオの良好な治安環境の保護・維持を…
  3.  ユネスコのアジア太平洋地域世界遺産研修研究所は7月23日、第46回国連大会が開催中のインド・ニュ…
  4.  マカオ司法警察局は7月25日、マカオで覚醒剤の密売したとしてタンザニア人旅客の20代の男を逮捕し…
  5.  マカオ治安警察局は7月25日、カジノ施設が集積するマカオ半島新口岸地区にあるスーパーマーケットで…

ピックアップ記事

  1.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun