香港、新型コロナ市中感染確認9日連続ゼロ…輸入性は2人、いずれも変異株感染でワクチン接種済み=8/14

 人口約740万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、政府が5月29日に終息との見方を示した。

 6月以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人、7月2日に検疫用ホテルの清掃作業員の女性1人、11日に空港での業務に従事する男性1人の輸入関連性感染確認例(いずれも当初市中感染例からの変更)、8月5日には建設作業員の市中感染確認(感染経路不明、これまで感染確認に至らなかった無症状感染者の再陽性事例)があった。

 香港政府の発表によれば、8月14日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は2人で、いずれも輸入性(海外からの入境者)とのこと。市中感染確認例は9日連続ゼロとなった。

 輸入性の患者2人は米国からの入境者で、どちらも無症状のL452R変異株感染、新型コロナワクチン「コミナティ」(日本でファイザーと呼ばれているもの)を2回接種済みだったとのこと。1人目の患者は38歳の女性で、6月18日に香港から米国へ出発し、8月1日にキャセイパシフィック航空CX833便で香港へ到着。米国で7月29日に受けたウイルス検査結果は陰性だった。香港到着直後に空港で受けた検査の結果も陰性で、検疫用ホテルで7日間の隔離検疫を完了し、到着後12日目の検査で初歩陽性となり、感染確認に至ったもの。2人目の患者は8月12日に香港へ到着した56歳のキャビンクルーの男性。

 翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)は5人以下という。

 香港における過去14日間(7月31日〜8月13日)累計の新規感染確認は46人で、内訳は輸入性事案が45人、市中事案が1人(感染経路不明)。ここまでの累計感染確認数は1万2033人(擬似事案1人含む)。

 香港の8月13日午後8時時点のワクチン接種率は53.9%(1回目の接種完了)、41.9%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は651万5453回、1日あたり接種回数は6万8314回(7日移動平均値6万5045回)。香港ではワクチンが充足している状況で、9月末までに政府が免疫の壁を構築するのに必要とする目標の接種率7割を突破できる見通し。

 このほか、香港食環署は13日、香港の2つの卸売市場から5つの小売店に向けて出荷されていたインドネシア製の冷凍コバンアジの表面及びパッケージの外装から採取したサンプルから新型コロナウイルス陽性反応が検出されたと発表。香港で魚類及びそのパッケージから新型コロナウイルスの陽性反応が検出されるのは今回が初めてのこと。一部がマーケットの店頭に並んでいたことも判明した。

香港の町並み(資料)—本紙撮影

香港の町並み(資料)—本紙撮影

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