マカオ、2021年8月の対外商品貿易…輸入の顕著な回復続く

 マカオでは世界規模の新型コロナウイルス感染症流行の影響により昨年(2020年)2月頃から経済活動の縮小が続く。

 ただし、昨年7月中旬から段階的にマカオと中国本土の間の往来制限が緩和された後、特に輸入については顕著な回復傾向が続いている。

 マカオ政府統計調査局は9月30日、今年(2021年)8月の商品貿易統計を公表。

 今年8月の商品輸入総額は前年同月から42.6%増となる122.3億マカオパタカ(日本円換算:約1696億円)だった。品目別では、携帯電話、ゴールド製ネックレス、ハンドバッグ・財布がそれぞれ前年同月から3.0倍、2.5倍、1.5倍増。一方で、電子パーツとマスクを含むその他紡績材料製品はそれぞれ59.2%、30.9%の大幅減。貨物輸出総額は前年同月から20.1%増の10.7億マカオパタカ(約148億円)。このうち、マカオ製の商品の輸出は54.5%増の1.8億マカオパタカ(約25億円)で、品目別では銅・銅製品と衣料品がそれぞれ82.2%、19.6%増。再輸出は15.0%増の8.9億マカオパタカ(約123億円)で、品目別では酒と衣料品がそれぞれ432.0%、95.0%増。8月の商品貿易赤字は111.6億マカオパタカ(約1548億円)。

 今年1〜8月累計の輸出総額は前年同時期から28.2%増の88.9億マカオパタカ(約1233億円)、再輸出は27.8%増の76.2億マカオパタカ(約1057億円)、マカオ製の商品の輸出についても31.0%増の12.7億マカオパタカ(約176億円)。輸入総額は1.2倍増の1013.4億マカオパタカ(約1兆4054億円)。商品貿易赤字は前年同時期の382.8億マカオパタカ(約5309億円)から924.5億マカオパタカ(約1兆2821億円)に大幅拡大。

 今年1〜8月累計の主要輸出先内訳は、香港が30.2%増の61.9億マカオパタカ(約858億円)、中国本土が27.4%増の13.7億マカオパタカ(約190億円)、米国が32.2%増の4.5億マカオパタカ(約62億円)、EUが2.9%増の1.2億マカオパタカ(約17億円)。品目別では、非紡績商品が34.5%増の78.7億マカオパタカ(約1092億円)、紡績品・衣類は5.9%減の10.2億マカオパタカ(約141億円)。

 輸入品の原産地別では、中国本土が1.2倍増の334.1億マカオパタカ(約4635億円)、EUが1.6倍増の316.3億マカオパタカ(約4388億円)。輸入元別では、香港が1.5倍増の871.6億マカオパタカ(約1兆2091億円)、中国本土が38.2%増の108.8億マカオパタカ(約1509億円)。品目別では、消費財が1.4倍増の716.4億マカオパタカ(約9938億円)。このうち、コスメ・スキンケア商品が1.5倍増の164.2億マカオパタカ(約2278億円)、衣類・靴類が1.4倍増の88.7億マカオパタカ(約1230億円)、腕時計が3.2倍増の83.0億マカオパタカ(約1151億円)、ハンドバッグ・財布が2.6倍増の72.6億マカオパタカ(約1007億円)、ゴールド製ネックレスが4.1倍増の63.9億マカオパタカ(約886億円)。また、携帯電話が7.0倍増の136.5億マカオパタカ(約1894億円)、燃料・潤滑油が13.1%増の40.0億マカオパタカ(約555億円)、建築資材についても76.8%増の20.5億マカオパタカ(約284億円)だった。

 今年1〜8月の対外商品貿易総額は前年同時期から1.1倍増の1102.2億マカオパタカ(約1兆5290億円)。

マカオ半島中心部の町並み(資料)-2019年9月、ポンテ16にて本紙撮影

マカオ半島中心部の町並み(資料)-2019年9月、ポンテ16にて本紙撮影

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