中国本土、新型コロナ新規市中感染確認例が2日連続出現…陝西省西安市で2人=10/17

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功したが、以降も局地的な市中感染確認例が度々出現している状況。

 最近では、雲南省のミャンマー国境付近での市中感染確認が続くほか、7月下旬には江蘇省南京市の南京空港で感染力の強いデルタ株のクラスターが発生して各地へ波及するなどの事案があり、9月上旬には福建省の一部でデルタ株の市中における伝播が出現、同月21日には黒竜江省ハルビン市でもデルタ株の市中感染確認例が出現している。

 中国の国家衛生健康委員会が10月18日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、17日の中国本土における新規市中感染確認は2人だったとのこと。いずれも陝西省西安市の事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは2日連続。市中の無症状感染例についても3日連続で出現し、雲南省徳宏タイ族チンポー族自治州で2人だったという。

 西安市で感染確認された2人について、陝西省衛生健康委員会が17日、上海から同市を訪れた60代の夫婦であると発表済み。2人は10月9日に上海・浦東国際空港から航空機を利用し、西安経由で甘肅省に向かったとのこと。そこから甘肅省及び内モンゴル自治区を車で旅していたという。15日に甘肅省内で混合検査を受けた際、結果に異常が見受けられたため、当地に留まるよう通知を受けたが、2人は13日に内モンゴル自治区の医療機関で取得したPCR検査陰性証明を提示して航空機を利用し、西安市へ到着。16日に同市内の医療機関でPCR検査を受けたところ、結果が陽性となり、感染確認に至ったもの。

 直近の再流行に関して、黒竜江省のケースは累計約90人の感染確認があったが、ハルビン市および隣接市にとどまり、省外への拡散は確認されていない。すでに状況は落ち着いており、10月6日以降、新たな感染例の出現はない。

 10月17日24時時点の中国全土で治療中を受けている感染確認者数は516人(うち輸入性が464人)で、重症者は1人(輸入性1人)。無症状の患者360人(輸入性346人)が医学観察下にあるという。

 中国当局は域内における拡散防止と同時に、域外からの流入と院内感染を防止するための徹底した措置を講じるなどして「清零(ゼロ化)」を目指す徹底的な対処を進めてきた。具体的には、局地ロックダウン、全民PCR検査によるスクリーニング、区域を跨ぐ移動の制限、飲食店等の特定業種に対する営業制限等の措置が挙げられる。今年5月下旬に広東省で発生した大規模再流行、7月下旬に南京空港で発生したクラスターに端を発し10を超える省市とマカオへ波及した再流行、9月上旬に福建省のホ田市からアモイ市など省内の大都市に波及した約470人規模の再流行についてもデルタ株によるものだが、それぞれ約1ヶ月で封じ込めに成功した実績がある。

 このほか、マカオ特別行政区では17日まで8日連続市中感染確認例ゼロ、香港特別行政区では同9日連続ゼロとなっている。

中国・上海浦東国際空港(資料)—本紙撮影

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