マカオ、春節GW3日目までの累計インバウンド旅客数は約3.5万人…対前年14.6%増

 新型コロナウイルス感染症の世界的流行が長期化する中、国際観光都市マカオでも依然として厳格な各種防疫対策が維持されている。

 ただし、マカオと中国本土との間については、条件付きではあるものの隔離検疫免除での往来が再開している。中国本土以外の国・地域については、入境後に隔離検疫が必須となるほか、外国人の入境が原則禁止とされるなど、厳しい制限が存在する。目下、マカオにおけるインバウンド旅客は中国本土からが主となっている。

 マカオでは、年間最大の書き入れ時となる春節(旧正月)シーズンを迎えた。中国本土では、このところも各地で散発的な再流行が出現しているものの、一昨年及び昨年の同時期と比較して状況は落ち着いているとされ、インバウンド旅客数の回復に期待がかかる。

 マカオ政府旅遊局(MGTO)では、中国本土で年に複数回ある大型連休にあたるゴールデンウィーク(GW)について、治安警察局提供資料を元に前年対比のインバウンド旅客数データを公表している。今年(2022年)の春節GWは大晦日にあたる1月31日から2月6日までの7日間で、比較対象は昨年(2021年)2月11日から17日までの同じく7日間。

 MGTOが公表した2月3日更新の最新データによれば、春節GW3日目(2月2日)の総インバウンド旅客数は前年の同日から14.3%増の1万5091人、中国本土旅客に限ると16.8%増の1万4141人だったとのこと。インバウンド旅客全体に占める中国本土旅客の割合は93.7%。

 春節GW3日目までの累計では、総インバウンド旅客数が14.6%増の3万4886人、中国本土旅客に限ると16.8%増の3万2137人、中国本土旅客の占める割合は92.1%。

 なお、今年については、マカオ政府主催の春節祝賀イベントが3年ぶりに開催されている。MGTOでは、イベント効果によるインバウンド旅客の吸引に加え、マカオの安全性をアピールする狙いもあるとしている。MGTOが事前に明らかにした春節GW中のインバウンド旅客数を1日平均2万人。ここまで見込みを下回っているが、例年旅客数が伸びるのは新春3日目以降のため、今後の動向が注目される。このほか、下振れ要因として、春節GW初日から3日目にかけて、気温が低く、曇りや雨の天気が続いていること、中国本土の中でも最大の旅客ソースとなる広東省における状況の変化(深セン市など各地で新たにオミクロン変異株の市中伝播が相次いで確認されたことに伴う防疫措置の強化)の出現が挙げられる。マカオ域内では、2月2日まで116日連続で新型コロナ市中感染確認例ゼロを維持している。

マカオ歴史市街地区一帯で開催された春節祝賀イベントの様子=2022年2月1日(写真:MGTO)

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