香港からマカオに到着した乳製品外包装から新型コロナウイルス検出…月内二度目

 中国本土ではコールドチェーン(低温物流)従事者が輸入品の外装等に付着したウイルスから新型コロナに感染し、市中への流入につながったとされるケースがしばしば報告されており、マカオでも厳格な防疫措置が講じられている。

 マカオ市政署(IAM)は3月15日、前夜に香港から到着した乳製品(24箱/総重量約200キログラム)を載せたパレットの外包装にあたる梱包用フィルム部分から採取した検体から新型コロナウイルス陽性反応が検出されたと発表。すでに全量廃棄処分を行っており、市中には流入しておらず、接触者に関する資料を衛生局に提出したとした。

 なお、同一コンテナ内にあった他の食品についても51点の検体を採取して反復検査を実施しており、異常は見当たらなかったとのこと。

 IAMでは、市民及び事業者に向け、防疫対策の一環として、海外から輸入した食品については外包装の洗浄・消毒を強化、スーパーマーケット等で販売されている輸入品に触れた後の手洗いの励行を呼びかけた。

 香港からマカオに到着した食品の外包装から新型コロナウイルスが検出されるのは3月1日に続き二度目のことで、前回も乳製品(牛乳)だった。

 目下、マカオでは約3500人のコールドチェーン(低温物流)従事者が定期的にPCR検査の受検を求められる重点対象とされており、その頻度は3日に1回となっている。昨今の状況を踏まえ、食品サプライヤー及びスーパーマーケット業界で貨物処理にあたる約8900人を新たに重点対象に加わった。頻度は7日に1回で、3月19日までに初回の検査を終える必要があるという。食品のみならず、域外から到着する郵便物や小包に対する警戒の呼びかけも行われている。

 香港では昨年(2021年)12月末から新型コロナウイルス感染症の流行「第5波」が始まり、2月以降は感染確認数が急増。第5波開始以来、3月15日までの累計感染確認数は約74.8万人にも上っている。

梱包用フィルムから新型コロナウイルスが検出されたことを受けて全量破棄処分となった輸入乳製品=2022年3月15日(写真:IAM)

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