中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が4日ぶり2万人超…上海市が約96%占める、広東省は全域が低リスク地域に復帰=4/22

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、一部地域で比較的大規模な再流行が出現している。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が4月23日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月22日の中国本土における新規市中感染確認者数は2971人(前日から852人増)だったとのこと。内訳は、上海市2736人、吉林省136人、黒竜江省31人、江西省11人、浙江省10人、湖南省9人、広東省8人、北京市6人、江蘇省6人、河南省5人、河北省4人、青海省3人、山西省2人、安徽省1人、福建省1人、山東省1人、湖北省1人。このうち上海市の1120人、吉林省の83人、浙江省の6人、広東省の5人、青海省の2人、山西省の1人の計1217人が無症状から感染確認に転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは189日連続、4桁となるのは42日連続。

 市中の無症状感染例は2万1355人(前日から4972人増)。内訳は、上海市2万0634人、吉林省205人、河北省172人、江蘇省125人、浙江省57人、河南省36人、江西省34人、山東省22人、安徽省16人、黒竜江省14人、雲南省14人、山西省9人、青海省6人、遼寧省2人、湖北省2人、広東省2人、広西チワン族自治区6人、甘粛省2人、福建省1人。

 無症状を含む新規感染者が5桁となるのは21日連続で、4日ぶりに2万人を上回った(2万4326人)。このうち上海市の報告数が2万3370人に上り、96.1%を占めた。

 4月22日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は3万0662人(うち輸入性が218人)で、重症者は237人(輸入性はゼロ)。無症状の患者24万7348人(輸入性703人)が医学観察下にあるとのこと。

中国広東省深セン市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

 中国当局は域内における拡散防止と同時に、域外からの流入と院内感染を防止するための徹底した措置を講じるなどして「清零(ゼロコロナ化)」を目指す徹底的な対処を進めてきた。具体的には、局地ロックダウン、全民PCR検査によるスクリーニング、区域を跨ぐ移動の制限、飲食店等の特定業種に対する営業制限等の措置が挙げられる。目下、何らかの封鎖等の制限が講じられている地域が多く存在する。

 このところ中国本土の多くの省市区で新規感染者の出現が続いているが、特に深刻なのが上海市。同市では3月下旬から事実上のロックダウン(都市封鎖)状態が続き、市民は長期にわたって自宅待機を余儀なくされているが、本格的なロックダウンの解除時期も見通せない状況。新規感染確認数は依然として高止まりしながらアップダウンを繰り返している。22日まで6日連続で複数の死亡例も報告されている。

 香港・マカオと陸で接する広東省でも、今年に入って以降、広州市、深セン市、東莞市、珠海市、中山市などで断続的に市中感染確認例が出現していたが、このところ状況は落ち着いており、4月22日までに省内全域が低リスク地域に復帰した。ただし、省外からの流入防止に対する警戒は維持されている。

 マカオ特別行政区では4月22日まで194日連続市中感染確認例ゼロとなった一方、香港特別行政区では昨年(2021年)12月末から新型コロナウイルス感染症の流行「第5波」が始まった。2月から3月頭にかけて感染確認数の急増があり、第5波開始以来、4月22日までの累計は約118.8万人(無症状含む)、死亡者数は9014人、死亡率は0.76%に。3月初旬にピークを過ぎたとされ、直近では22日まで8日連続1千人以下を維持。これまで香港では上海市のような全域レベルでのロックダウンは実施されておらず、特定のマンションや区域を対象とした局地ロックダウンにとどまる。

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