ポーランドからマカオに到着した冷凍鴨舌肉の内包装から新型コロナウイルス検出

 中国本土でコールドチェーン(低温物流)従事者が輸入品の外装等に付着したウイルスから新型コロナに感染し、市中への流入につながったとされるケースがしばしば報告されており、マカオでも厳格な防疫措置が講じられている。

 マカオ市政署(IAM)は6月9日、ポーランドからマカオへ到着した同国産の冷凍鴨舌肉(10kg入り1箱)の内包装から採取した検体から新型コロナウイルス陽性反応が検出されたため、廃棄処分にしたと発表。市中には流入してしていないとのこと。

 また、当該貨物の周辺環境について徹底消毒を実施し、接触者に関する資料を衛生局に提出するほか、同じ加工工場で生産された製品を向こう1週間にわたって輸入申請の受け付けを見合わせる措置を講じるとした。

 IAMでは、市民及び事業者に向け、輸入食品外包装の洗浄・消毒の強化、スーパーマーケット等で販売されている輸入品に触れた後の手洗いの励行を呼びかけている。

 IAMによるコールドチェーン食品とフルーツの外装パッケージに対する毎週平均消毒数は約10万箱に上り、サンプル検査についても強化されている。また、コールドチェーン(低温物流)従事者に対して48時間毎にPCR検査の受検を求める措置も講じられている。

 マカオでは香港から到着した乳製品の外包装、インドネシアから到着した冷凍エビのパッケージなど複数回にわたって輸入食品から新型コロナウイルスが検出されている。ただし、これまでのところ市中へ流入したケースは確認されていない。

内包装から新型コロナウイルスが検出されたため廃棄処分となったポーランド製の冷凍鴨舌肉(写真:ICM)

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