香港の新型コロナ新規感染者数は737人…リバウンド発生、月内に1千人超の見通しも=6/14

 人口約740万人の香港では、昨年(2021年)12月末から新型コロナウイルス感染症の流行「第5波」が続く。

 2月から3月にかけて、オミクロン変異株亜種BA.2(いわゆる「ステルスオミクロン」)による伝播が主となり、市中における新規感染確認数が急増し、医療崩壊に直面するなど深刻な状況となった。3月下旬以降は緩やかな減少が続いたが、長く単日200〜300人程度でこう着状態を維持した後、近日は再び増加に転じている。

 香港衛生当局が6月14日夕方の会見で発表した内容によれば、同日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は前日から横ばいの737人(輸入性97人含む)とのこと。内訳はPC検査経由が348人、迅速抗原検査経由(反復検査で陽性が確定したもの)が404人。14日連続で200〜300人水準を上回る状況。第5波開始以来の累計感染者数は約120.8万人。新規の死亡報告数は1人で、第5波開始以来の累計死亡者数は9178人に。

 香港では、4月から段階的に水際措置を緩和して以降、輸入性の感染例が連日出現しており、オミクロン変異株亜種(BA.4、BA2.12.1など)の感染者も相次ぎ見つかっている。また、3月下旬以降に流行状況が安定したことを受けて、4月中旬から5月中旬にかけて学校の対面授業再開、ソーシャルディスタンス措置の緩和(第一段階及び第二段階)が進んだ。

 ただし、5月19日のソーシャルディスタンス措置の第二段階緩和でバーの営業が再開可能となって以降、7軒バーでクラスターの発生が相次ぎ、関連感染者数が3ケタに達したほか、隔離検疫ホテルで発生した交差感染をきっかけに市中でのオミクロン変異株亜種(BA2.12.1など)の伝播につながったケースなどもある。

 13日の学校からの陽性報告数は112校の134人。先週以来、対面授業再開後の平均水準を大きく上回る状況が続く。過去7日間で2人以上の感染者が出現した学校は45校に上るほか、14日には新たに5校で校内クラスターの発生が確認され、これに該当する学級については対面授業が中止となった。

 当局は14日夕方の会見で、4月から5月にかけてのソーシャルディスタンス措置の緩和後、人流及び社交活動が増加にしたことによってリバウンドが出現し、月内にも単日の感染確認例が1千人を超えるとする見通しを示した。流行状況のレビューを継続し、接触者の追跡を強化することでリバウンドリスクの軽減を図る考え。また、近日バーにおけるクラスターの発生が相次ぎ、当局による巡回点検で防疫規定違反も確認されたことから、16日から14日間にわたってバーやナイトクラブへ入店する際に24時間以内の迅速抗原検査陰性証明の提示を必須とする措置を講じることを明らかにした。

 6月13日時点の香港の3歳以上の人口におけるワクチン接種率は92.4%(1回目の接種完了)、87.9%(2回目の接種完了)となっている。接種率は昨年後半にかけて伸び悩んでいたが、流行第5波の深刻化、防疫措置の一環としてワクチンパス(所定施設入場時にワクチン接種証明の提示を要する措置)の導入計画発表などを受けて、年初から一気に上昇。ただし、このところは再び頭打ち状態に。13日単日の接種回数(1〜4回目の接種合計)は1万8761回で、7日移動平均は2万0695回。年齢層別の接種率(1回目の接種完了)では、3〜11歳(75%)、70〜79歳(81.4%)、80歳以上(68.3%)が大きく平均を下回っており、高齢者に対する訪問接種サービスを展開するなどの接種率向上策が講じられている。

香港の町並み(資料)—本紙撮影

香港の町並み(資料)—本紙撮影

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