中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は22人、7日連続100人以下…広東省内でマカオからの入境者の陽性相次ぐ=6/21

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が6月22日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月21日の中国本土における新規市中感染確認者数は10人(前日から1人増)だったとのこと。内訳は、北京市4人、上海市4人、内モンゴル自治区1人、広東省(広州市)1人。中国本土で市中感染確認例が出現するのは249日連続で、10日連続100人以下となった。

 市中の無症状感染例は12人(前日から13人減)。内訳は、遼寧省4人、上海市4人、北京市2人、広西チワン族自治区2人。

 無症状を含む新規感染者数は22人で、7日連続100人以下を維持した。

 5月末にロックダウンが解除となった上海市では目立ったリバウンドは出現していないものの、依然として社会面(隔離対象ではない一般市中)における感染者が散発的に出現しており、同市ではPCR検査によるスクリーニングが強化されている。

 4月下旬から再流行が続く北京市については、一旦は多くのエリアで社会面におけるゼロコロナを達成し、一部を除いて正常化が進んだ後に朝陽区にあるバー(クラブ規模の大型施設)で300人規模のクラスターが発生するも、近日になって伝播チェーンはほぼ寸断できたとの見方が示された。

 6月21日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は762人(うち輸入性が258人)で、重症者は6人(輸入性ゼロ)。無症状の患者1370人(輸入性539人)が医学観察下にあるとのこと。

 このところ中国本土の状況は安定してきた一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に感染確認数の増加が続き、6月21日まで6日連続で市中感染確認数が1千人超となった。マカオについては約8ヶ月にわたって市中感染確認数ゼロを維持してきたが、18日深夜から陽性者の出現が相次ぎ、21日夕方までの累計は49人に。21日正午までに全市民を対象としたPCR検査が終了し、22日には全市民対象の迅速抗原検査によるスクリーニングが実施される。

 マカオでの陽性者出現を受け、地理的に近く、往来も多い広東省珠海市などでは緊張が高まっている。珠海市では6月15日以降にマカオから入境した人に対して7日間の自宅隔離(外出不可)及びその後の7日間の健康モニタリング(マカオの局地ロックダウン対象区域からの場合は集中隔離7日間と自宅隔離7日間)とするなどの措置が講じられたほか、一部エリアでは全市民PCR検査が実施されている。これまでに広東省内でマカオからの複数の入境者の陽性が判明しており(21日は珠海市で2人、仏山市で1人の計3人)、輸入性症例としてカウントされている。また、マカオから入境後に申告せず行動していたなどとして拘束された例も複数ある模様。

マカオと中国広東省との主要な陸路の玄関口となる關閘イミグレーション(資料)―本紙撮影

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