マカオ、隔離検疫用ホテルに大麻デリバリー企図の女逮捕…差し入れ荷物の中に隠す

 マカオでは、6月18日深夜におよそ8ヶ月ぶりとなる新型コロナ市中陽性者が出現。以降、新たな陽性者が続々と見つかっている状況。

 全市民PCR検査が複数回実施されているほか、各種防疫措置が大幅に引き締めとなるなど、緊張が高まる中、新型コロナ隔離検疫用ホテルに大麻をデリバリーするという前代未聞の事件が発生していたことが明らかになった。

 マカオ司法警察局は6月24日午後、同月23日にドラッグを他人に提供する目的で所持していたとしてマカオ人の女(32)を逮捕し、24日午前に不法麻薬・向精神薬販売罪で検察院送致したと発表。

 同局によれば、23日に特定のマカオ人を名指しした上、「差し入れ用の荷物の中にドラッグを隠し、隔離検疫中の夫への提供を計画している」との通報が寄せられたとのこと。その後、この情報に高い関心を抱き、詳細な調査・分析を実施したという。同日夜、捜査員がコロアン島にある隔離検疫用ホテル付近で張り込み中、名指しされた女が車を運転してホテルの正面玄関前に乗り付け、隔離検疫中の夫へ差し入れる荷物を運び出す準備に取り掛かった際に女の身柄を確保し、荷物を捜索したところドラッグとみられるものが見つかったとした。また、これと並行して女が暮らすマンションの駐車場にあった別の車の捜索が行われ、麻薬及び吸引器具とみられるものが入ったハンドバッグ1点が見つかった。その後の検査で、発見されたドラッグとみられる物品がそれぞれ乾燥大麻(9.4グラム)、向精神薬「テトラヒドロカンナビノール」を含有した大麻油(4本)、末端価格およそ2万パタカ(日本円換算:約33万円)だったことが判明したとのこと。

 女は警察の調べに対し、隔離検疫中の夫にドラッグを届けようとしたと容疑を認める供述をしており、尿検査の結果は陰性だったという。女がホテルに車を乗りつけた際、別の2人の男女が同乗していたが、これまで御ところ事件へ関与した形跡は見つかっていないとした。

警察が公開した証拠品(写真:マカオ司法警察局)

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