中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が3日連続300人超…安徽省に集中=7/4

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が7月5日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月4日の中国本土における新規市中感染確認者数は69人(前日から28人増)だったとのこと。内訳は安徽省52人、陝西省7人、北京市3人、上海市3人、山東省3人、広東省1人。このうち安徽省の8人と山東省の1人の計9人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは262日連続で、22日連続100人以下となった。

 市中の無症状感染例は266人(前日から73人減)。内訳は、安徽省179人、江蘇省66人、福建省7人、上海市5人、山東省4人、広東省2人、陝西省2人、遼寧省1人。

 無症状を含む新規感染者数は335人で、5日連続100人超、また3日連続300人超となった。

 7月4日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は610人(うち輸入性が315人)で、重症者はゼロ。無症状の患者1774人(輸入性384人)が医学観察下にあるとのこと。

 香港・マカオと隣接する広東省では、5月下旬までに状況は落ち着いたが、近日は香港寄りの深圳市で連日市中感染例が出現している。4日の感染例については、感染確認の1人が河源市から報告された省外ケースとの関連(隔離対象者)、無症状の2人は広州市と深圳市が各1人で、いずれも隔離対象となっていた濃厚接触者とのこと。

 近日、感染例の増が続くのが安徽省。4日の同省の感染例の大半がの宿州市泗県から報告されたケースとのこと。同県でロックダウン(外出不可)状態に入っており、これまでに6回のPCR検査によるスクリーニングが実施されているが、社会面(隔離対象ではない一般市中)における陽性者は減少傾向とのこと。上海市と隣接する江蘇省でも連日2桁の感染例出現が続く。すでに状況が落ち着いた北京市と上海市でも感染者が出現し、一部は社会面からだったという。ほかにも、局地的に再流行が出現している。

 このところ中国本土の状況が総じて落ち着いてきた一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近の単日では2千人前後。マカオについては約8ヶ月にわたって市中感染確認数ゼロを維持してきたが、6月18日深夜から陽性者の出現が相次ぎ、5日午前0時までの累計は941人に。マカオでは19日以降、全市民を対象としたPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングが高頻度で実施されており、検査を通じて新たな陽性者の発見が続く。目下のマカオ市中の流行株は感染力が強いとされるオミクロン変異株派生型のBA.5.1とされている。マカオの状況を踏まえ、地理的に近く、往来も多い広東省珠海市などでは流入に対する警戒が高まっている。

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

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