中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が7日連続300人超…安徽省が4割弱占め最多、上海でも59人=7/8

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が7月9日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月8日の中国本土における新規市中感染確認者数は67人(前日から20人増)だったとのこと。内訳は安徽省25人、上海市11人、江蘇省7人、広東省6人、内モンゴル自治区5人、甘粛省4人、北京市3人、福建省3人、浙江省1人、山東省1人、陝西省1人。このうち安徽省の4人と内モンゴル自治区の2人の計6人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは266日連続で、3日連続100人以下となった。

 市中の無症状感染例は304人(前日から27人減)。内訳は、安徽省114人、江蘇省71人、上海市48人、山東省45人、福建省18人、広東省2人、陝西省2人、天津市1人、浙江省1人、広西チワン族自治区1人、甘粛省1人。

 無症状を含む新規感染者数は371人で、9日連続100人超、また7日連続300人超となった。

 7月8日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は938人(うち輸入性が379人)で、重症者は1人(輸入性ゼロ)。無症状の患者2666人(輸入性379人)が医学観察下にあるとのこと。

 近日、安徽省宿州市で規模の大きな再流行が発生している。全民PCR検査によるスクリーニングが高頻度実施される中、8日の社会面(隔離対象ではない一般市中)からの感染例はゼロだったとのこと。

 5月末に長期のロックダウンが解除となり、正常化が進んだ上海市だが、近日再び市中感染が増加し、中・高リスクエリア指定される場所が相次ぐ。8日は再び50人超となったが、大半が無症状感染例だった。上海市と隣接する江蘇省でも連日2桁の感染例出現が続いており、無錫市と徐州市が主。北京市でも再び3人の感染例が出現し、同市に近い天津市では9日に全民PCR検査が実施されるという。香港・マカオと隣接する広東省でも広州市で市中感染例が出現したことから、多くの区で全民PCR検査が実施されるとのこと。ほかにも、各地で局地的に再流行が出現している状況。

 このところ中国本土の状況が総じて落ち着いてきた一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では3千前後(輸入性含む)となっている。マカオについては約8ヶ月にわたって市中感染確認数ゼロを維持してきたが、6月18日深夜から陽性者の出現が相次ぎ、8日午前0時までの累計は1303人に。マカオでは19日以降、全市民を対象としたPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングが高頻度で実施されており、7月17日まで継続することがアナウンス済み。依然として社会面からの陽性者が過半数を占める状況。目下のマカオ市中の流行株は感染力が強いとされるオミクロン変異株派生型のBA.5.1とされている。

中国・上海(資料)—本紙撮影

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