マカオのオミクロンBA.5流行、高頻度全市民対象PCR検査によるスクリーニングが効果

 人口約68万人のマカオでは、約8ヶ月にわたって新型コロナの市中感染確認例ゼロを維持していたが、6月18日深夜以降、ここまで3週間超にわたって陽性者の出現が続いている。(以下、「6・18アウトブレイク」と表記)

 6・18アウトブレイクは、感染力が非常に強いオミクロン変異株派生型の「BA.5.1」が市中へ流入(感染源不明)し、伝播が拡大したものとされ、1平方キロメートルあたりの人口密度が2万人超と極めて高いマカオにとって、大きな脅威となっている。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターは7月12日午後5時から定例会見を開き、6・18アウトブレイクに関する最新情報を発表した。

 12日午前0時までの直近24時間にPCR検査を経て陽性が確定した人の数(市中感染事例に限る)は57人で、前日から2人減。

 59人のうち隔離対象(局地ロックダウン対象ゾーン内及び隔離検疫ホテル)から発見に至ったのが33人、一般市中からが24人(濃厚接触者6人、全市民PCR検査及び重点検査対象14人、その他4人)。

 6月18日以降の累計陽性者は1583人に。内訳は女性841人、男性が742人、年齢3ヶ月〜100歳、症状あり(感染確認)が陽性者全体の36.4%にあたる577人、無症状が同63.6%の1006人。60歳以上が17.4%の276人。

 12日には新たに1人(88歳女性)が死亡し、累計死亡者数は3人に。すべて6・18アウトブレイク下のケースで、高齢者。

 12日午後3時までに疫学調査の対象(隔離)とされた人の数は1万9640人に上った。内訳は陽性者1583人のほか、核心濃厚接触者が3047人、非核心濃厚接触者(陽性者と居合わせた)が1万0902人、二次濃厚接触者が922人、一般接触者が255人、付き添い人が765人。

 マカオでは6月19日以降、全市民を対象とした義務的なPCR検査及び迅速抗原検査、さらには一部重点区域、重点人群に対象を絞った追加のPCR検査によるスクリーニングが高頻度で実施されている。7月10日から17日までの8日間にわたって4回(6月19日以降で7、8、9、10回目)の全市民PCR検査が実施されており、期間中は毎日の迅速抗原検査のセルフ実施も求められる。12日午前9時から13日午後6時にかけて、8回目の検査が実施されているが、12日午後3時までに18万2404人が受検し、3万2952人の結果が陰性と判明、混合検体(10人分で1本)からの陽性反応が検出例はゼロという。

 前週初頭の4回目以降、回を重ねるごとに混合検体の陽性反応検出数は減少している。具体的には、第4回94本、第5回41本、第6回23本、第7回17本。当局は、高頻度のPCR検査によるスクリーニングは有効な策であることを示す結果とし、より早い陽性者の発見、隔離、治療の助けとなると同時に、疫学調査の展開と厳格な人流減につながる措置を講じたことにより、今後、隔離対象ではない一般市中からの陽性者の出現数は減少するとの見通しを示した。

マカオで高頻度実施されている全市民対象PCR検査会場の様子(資料)=2022年7月10日(写真:GCS)

 目下、陽性者が出現した場所(ビル及び店舗単位)に対する局地ロックダウンや各種人流抑制策などが講じられているが、追加の特別措置を講じる行政長官令が発出され、7月11日午前0時から7日間にわたり”社会相対静止”状態に入った。

 期間中、社会運営及び市民の生活維持に必要とされる(インフラ、燃料、食料、薬局など)以外の企業・事業場所の運営は停止が求められる。カジノも閉鎖に。

 また、ステイホームを基本とし、外出は全市民PCR検査受験や業務上必要な場合、生活物資の購入、緊急要件に限るとされ、成人はKN95規格以上のマスクを着用することが求められる。

 セミロックダウンともいえる厳しい内容だが、政府は特別措置を講じることで、ゼロコロナ達成時期を早めたい意向を示している。

 なお、特別措置の各種規定への違反行為は刑事罰の対象とされる。12日については午後3時までに延べ810人が勧告を受け、11日以降の累計検挙人数は9人とのこと。検挙例として、マスク不着用、喫煙、運動などとした。

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