中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が11日ぶり300人以下に…広東省各地で散発続く=7/12

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が7月13日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月12日の中国本土における新規市中感染確認者数は57人(前日から12人減)だったとのこと。内訳は広東省16人、甘粛省8人、安徽省7人、上海市5人、江蘇省5人、山東省5人、内モンゴル自治区4人、河南省3人、海南省3人、江西省1人。このうち江蘇省の2人、安徽省の2人、広東省の2人の計6人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは270日連続で、7日連続100人以下となった。

 市中の無症状感染例は204人(前日から74人減)。内訳は甘粛省61人、上海市50人、山東省33人、河南省22人、江蘇省14人、広東省6人、海南省6人、江西省4人、安徽省3人、広西チワン族自治区3人、福建省2人。

 無症状を含む新規感染者数は261人で、11日ぶりに300人以下となった。

 7月12日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は1082人(うち輸入性が432人)で、重症者はゼロ。無症状の患者3207人(輸入性381人)が医学観察下にあるとのこと。

 香港・マカオと隣接する広東省では、このところ省内の多くの都市で感染者の出現が相次ぐ。12日の感染例は22人に上り、珠海市、広州市、深圳市、中山市、仏山市、東莞市、清遠市から報告されたケース。このうちマカオの隣に位置する珠海市では7人の感染確認があり、すべて隔離対象の濃厚接触者だったとのこと。

 5月末に長期のロックダウンが解除となり、正常化が進んだ上海市だが、近日再び多くの市中感染が出現している。12日の感染例はすべて隔離対象の中から発見に至ったケースという。

 安徽省宿州市泗県で発生した規模の大きな再流行は緩和傾向を維持。12日の同省の新規感染例10人すべてが同県から報告されたケースで、隔離対象の中から発見に至ったもの。一般市中では連日陽性者ゼロが続く。

 このところ中国本土の状況が総じて落ち着いてきた一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では3千前後(輸入性含む)となっている。マカオについては約8ヶ月にわたって市中感染確認数ゼロを維持してきたが、6月18日深夜から陽性者の出現が相次ぎ、13日午前0時までの累計は1615人に。マカオでは19日以降、全市民を対象としたPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングが高頻度で実施されており、7月17日まで継続することがアナウンス済み。11日から18日まではセミロックダウンともいえる”社会相対静止”状態に入っている。目下のマカオ市中の流行株は感染力が強いとされるオミクロン変異株派生型のBA.5.1とされている。

中国広東省深圳市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

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