中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が3日連続3千人超…広東省が最多の888人、海珠区でロックダウン実施=11/4

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が11月5日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月4日の中国本土における新規市中感染確認者数は596人(前日から108人減)だったとのこと。内訳は広東省219人、内モンゴル自治区75人、山西省61人、福建省44人、重慶市39人、北京市37人、湖南省34人、新疆ウイグル自治区20人、陝西省17人、四川省13人、河南省9人、雲南省9人、黒竜江省6人、江蘇省4人、遼寧省3人、山東省3人、浙江省1人、貴州省1人、寧夏回族自治区1人。このうち広東省の59人、福建省の40人、四川省の9人、陝西省の7人、山西省の5人、黒竜江省の4人、北京市の3人、重慶市の2人、内モンゴル自治区の1人、遼寧省の1人、江蘇省1人、貴州省の1人の計133人が無症状から感染確認へ転じた事案。

 市中の無症状感染例は3063人(前日から104人減)。内訳は広東省669人、内モンゴル自治区484人、新疆ウイグル自治区451人、湖南省338人、黒竜江省214人、山西省159人、河南省131人、青海省118人、山東省77人、甘粛省65人、湖北省61人、雲南省58人、福建省56人、重慶市41人、河北省28人、四川省27人、遼寧省21人、陝西省15人、江蘇省11人、天津市9人、吉林省6人、北京市5人、上海市5人、浙江省5人、チベット自治区5人、貴州省2人、寧夏回族自治区2人。

 無症状を含む新規感染者数は3659人で、9日ぶり減。ただし、3日連続3千人超となった。

 11月4日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は6003人(うち輸入性が530人)で、重症者は30人(輸入性ゼロ)。無症状の患者2万8034人(輸入性1110人)が医学観察下にあるとのこと。

 11月4日に新規感染例の報告があった省市区の数は全31のうち27で、前日から2減。このうち3桁となったのは広東省(888人)、内モンゴル自治区(559人)、新疆ウイグル自治区(471人)、湖南省(372人)、山西省(220人)、黒竜江省(220人)、河南省(140人)、青海省(118人)、福建省(100人)の9省区。依然として多くの省市区で患者が出現する状況が続く。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月初旬以降は連日複数の感染例が出現している状況。4日の新規感染者数は前日から223人増の888人で、8日連続で3桁に。このうち大部分を広州市が占め、隔離対象ではない一般市中から発見に至るケースも複数あり、多くの区で強固な防疫措置が講じられている模様。市内で感染例が最も多く集中する海珠区では、5日から3日間にわたって事実上のロックダウンが実施されるという。省内その他は汕頭市30人、茂名市25人、深圳市7人など。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港では昨年末から流行第5波が続いており、直近の単日新規感染者数は5千人前後で推移。9月26日からは入境時の義務的隔離検疫も不要となり、事実上ウィズコロナに転換したといえる。マカオについては長期にわたって市中感染確認数ゼロの落ち着いた状態を維持。こちらは中国本土に倣ってゼロコロナ政策を堅持する方針を示している。なお、マカオ市中では10月26日以降、相次いで陽性者が出現。当局はいずれも珠海市から流入した輸入性あるいは輸入関連性事案との見方を示している。近日は新たな感染者の出現も途絶え、市中感染リスクは低下したとのことだが、安全を確認するための全民PCR検査が4〜5日にかけて実施されており、これまでのところ結果は全員陰性。

中国広東省広州市内にある高層ビル(資料)—本紙撮影

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