マカオ、渋滞名所のラウンドアバウトが立体交差化…港珠澳大橋へのアクセス改善にも期待

 マカオ政府が2021年3月から工事を進めてきたマカオ半島北部の黒沙環地区にあるラウンドアバウト(環状交差点)「友誼圓形地」の立体交差化について、このほど第一段階の工事が済み、11月9日午前9時に開通することが明らかとなった。

 友誼圓形地はマカオと中国本土の間の主要な陸路の玄関口となる關閘とマカオ半島の中心部やタイパ島、さらに2018年10月に開通した港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設のある人工島との結節点にあたる信号機付きの大規模なラウンドアバウトで、交通量も多く、マカオ有数の渋滞名所として知られる。

 第一段階として開通するのは、マカオ半島中心部方面(東北大馬路)からラウンドアバウト部を跨いで港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設のある人工島及びタイパ島へ至る友誼大橋の2方面(北行き/東行き)へ向かう約830メートルの高架道路。特に、港珠澳大橋方面へのアクセスは現時点でこのラウンドアバウトを経由するルートしか存在しないため、立体交差化による混雑解消への期待は大きい。

まもなく開通するラウンドアバウト「友誼圓形地」の立体交差部(写真:マカオ政府公共建設局/交通事務局)

 今後、次の段階として港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設のある人工島方面からマカオ半島中心部(東北大馬路)へ向かう南行き高架橋の工事が始まる予定とのこと。

 近年、マカオでは主要幹線道路に位置する大規模なラウンドアバウトの立体交差化を含む交通インフラの整備を急ピッチが進む。ゼロコロナ政策の堅持による不況により交通量が減少したことで交通規制を含む道路工事が展開しやすくなったことや景気対策としての公共工事の増といった背景がある。

まもなく開通するラウンドアバウト「友誼圓形地」の立体交差部(写真:マカオ政府公共建設局/交通事務局)

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