ウィズコロナ転換で流行拡大のマカオ、幼小中高の冬休み延長へ

 マカオでは、12月初旬から事実上ウィズコロナに転換となり、各種防疫措置の緩和が進む状況。

 マカオの人口は約68万人だが、1平方キロメートルあたりの人口密度が2万人超で世界最高水準。また、中国広東省と陸で接しており、中国本土との間で隔離検疫免除での相互往来も再開済みという地理的特徴がある。

 政府は12月8日の会見で、各種防疫措置の緩和によって短期内に人口の5〜8割が感染するとの予測を示し、矢継ぎ早に対応策を講じている。また、衛生局長が21日にラジオ出演した際、流行ピークは今後1〜2週間との見通しを示した。

 検査体制の変化などから、すでに無症状を含む感染者の実数発表は中止されており、流行上の把握が困難な状況。今週に入って以降、記者の周囲でも感染したという話を見聞きすることが多くなっており、市中では従業員の感染によるとみられる人手不足を理由に休業する店舗等が散見されるほか、人出も目にみえて少なくなるなど、感染拡大の状況がうかがえる。

 目下、マカオでは返還記念日(20日)、冬至(22日)、クリスマス(振替休日含めて24〜27日)と休日が続く冬のホリデーシーズンを迎えており、学校では12月17日から年明け1月2日までを冬休みとするところが多い。

 マカオ政府教育青年発展局は22日、冬休み明けの幼稚園、小学校、中学校(日本でいう高校も含む)の再開日を1月9日に延期すると発表。本来の1月3日再開とした場合、流行ピーク期と重なり、複数の学校で大規模クラスターが同時発生する可能性があるとしての措置とした。

 ただし、高校2年生、3年生については、必要性のある試験(公開テスト等)に関連する教育活動は認めるが、全時間帯でマスク着用を必須とし、校内レベルでのテストは延期を求めた。

 なお、大学その他の高等教育機関については、対面授業とオンライン授業のいずれも可。

マカオ歴史市街地区にあるモンテの砦から望む町並み(資料)=2020年4月本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は11月11日、同月9日にカジノ帰りだった高齢者の男性を押し倒した上、この男性か…
  2.  長い歴史を持ち、世界的に高い知名度を誇るモーターレースの祭典「マカオグランプリ」。今年(2025…
  3.  澳門海關(マカオ税関)は11月11日、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)の趨勢に関する情報収集…
  4.  マカオ政府衛生局(SSM)は11月11日夜、同日マカオ域内で新たに輸入性デング熱感染を1例確認し…
  5.  澳門海關(マカオ税関)は11月10日、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に対してIT技術を採用…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月29日、国際旅客誘致策の一環として昨年(2024年)実施した香…
  4.  マカオ政府は6月9日午後5時からマカオ政府本部ビルで特別会見を行い、SJMリゾーツ社、メルコリゾ…
  5.  今年(2025年)に入って以降、マカオ政府が新交通システム「マカオLRT」の新路線計画を相次いで…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…

イベントカレンダー

11月 2025
      1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
« 10月   12月 »
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年11月号
(vol.149)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun