マカオ、観光名所近くの集合住宅で3人が一酸化炭素中毒死

 マカオ半島中央部の旧市街地の一角にある集合住宅の一室で1月21日、3人が一酸化炭素中毒死する事件が発生した。現場は観光名所として知られる世界遺産・聖ドミニコ教会近くの路地裏。

 マカオ司法警察局及び消防局の発表を総合すると、21日12時半頃、家事手伝いの臨時工が部屋を訪れ、玄関ドアを開けた際、室内で3人が意識を失っているのを発見。バスルーム内に28歳の女性、リビングのソファに31歳の男性、リビングの床に4歳の男児がそれぞれ倒れていたとおこと。臨時工がこの女性の母親に連絡すると同時に、近隣住民が警察に通報したとのこと。

 倒れていた3人は消防による蘇生措置を受けながら救急搬送されたが、医療機関到着時点で死亡していたという。司法警察局による初歩調査で、3人の血中に含まれる一酸化炭素濃度が非常に高く、現場から事件性を疑う形跡も見つからなかったことを挙げ、厨房にある温水器からのガス漏れによる一酸化炭素中毒死とみて捜査を進めているとした。

 マカオの旧市街地や古くからの住宅街などでは都市ガス(ガス導管を通じた供給)の普及が進んでおらず、家庭や飲食店で液化ガスを充填したプロパンガス容器を使うことが一般的。ガス器具との接続不良や使用方法の誤りなどによる事故もしばしば報告されているが、今回のような複数人が死亡する事件に発展するケースは稀だ。

マカオ司法警察局(資料)=本紙撮影

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