マカオの2022年12月の対外商品貿易統計公表…輸入が2ヶ月ぶり減に

 マカオでは世界規模の新型コロナウイルス感染症流行の影響により2020年2月頃から経済活動の縮小が続く。

 同年第3四半期から段階的にマカオと中国本土の間の往来制限が緩和されて以降、特に輸入については一旦は増加したものの、近月は再び減少に転じていた。

 マカオ政府統計調査局は1月31日、昨年(2022年)12月の商品貿易統計を公表。

 昨年12月の貨物輸出総額は前年同月から20.0%減の8.2億パタカ(日本円換算:約133億円)。再輸出が21.4%減の6.7億パタカ(約108億円)で、このうち光学機器、腕時計、ダイヤモンド及びダイヤモンド製ネックレスが94.5%、50.2%、37.5%のそれぞれ減、酒とカジノ用品は80.3%、13.4%のそれぞれ増。マカオ製の商品の輸出は13.2%減の1.6億パタカ(約26億円)となり、このうち医薬・有機化学製品、銅・総製品、衣料品が28.1%、18.1%、14.4%のそれぞれ減、ペストリーは24.6%増。商品輸入総額は18.9%減の119.0億パタカ(約1924億円)で、2ヶ月連続マイナス。このうち携帯電話、ゴールド製ネックレス、コスメ・スキンケア商品が53.5%、40.3%、28.5%のそれぞれ減だった一方、電子パーツと食品・飲料品は134.3%、21.3%のそれぞれ増。単月の商品貿易赤字は110.8億パタカ(約1792億円)。

 昨年第4四半期(10〜12月累計)の輸出総額は前年同時期から8.4%増の33.9億パタカ(約548億円)、輸入総額は8.1%減の375.7億パタカ(約6076億円)、商品貿易赤字は341.9億パタカ(約5529億円)。

 昨年通期(1〜12月累計)の輸出総額は前年から4.3%増の135.2億パタカ(約2186億円)で、内訳は再輸出が4.9%増の115.0億パタカ(約1860億円)、マカオ製の商品が0.7%増の20.2億パタカ(約327億円)。輸入総額は9.1%減の1398.1億パタカ(約2兆2609億円)。商品貿易赤字は146.2億パタカ(約2364億円)減の1262.9億パタカ(約2兆0423億円)。

 昨年通期の輸出先別は、香港が12.5%増の103.0億パタカ(約1666億円)、米国が10.5%減の6.1億パタカ(約99億円)、EUが12.1%減の1.7億パタカ(約27億円)。中国本土は27.9%減の13.1億パタカ(約212億円)。品目別では、紡績品・衣類が10.9%増の17.3億パタカ(約280億円)、非紡績商品が3.4%増の117.9億パタカ(約1905億円)。

 輸入品の原産地別では、EUが7.9%減の458.5億パタカ(約7410億円)、中国本土が12.5%減の424.5億パタカ(約6860億円)。輸入元別では、香港が11.4%減の1172.8億パタカ(約1兆8954億円)、中国本土が6.3%増の174.8億パタカ(約2825億円)。品目別では、消費財が8.4%減の1017.1億パタカ(約1兆6437億円)。このうちコスメ・スキンケア製品が193.5億パタカ(約3127億円)、腕時計が97.9億パタカ(約1582億円)で、それぞれ25.0%、18.0%減。食品・飲料は197.2億パタカ(約3187億円)、燃料・潤滑油は61.8億パタカ(約999億円)で、29.2%、5.0%のそれぞれ増。携帯電話は109.0億パタカ(約1762億円)、建築資材は29.2億パタカ(約472億円)で、39.1%、1.4%のそれぞれ減。

 昨年通期の対外商品貿易総額は前年から8.1%減の1668.4億パタカ(約2兆6963億円)。

マカオ半島中心部の町並み(資料)-2019年9月、ポンテ16にて本紙撮影

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