マカオ、2022年末の総人口は67万2800人…1.5%減、同年の出生率が過去最低に
- 2023/3/17 16:36
- 産業・経済
マカオ政府統計調査局は3月17日、昨年第4四半期(2022年10〜12月期)の人口統計を公表。
昨年12月末時点の総人口は67万2800人で、前年同時期から1.5%(1万0400人)減だった。マカオ居住の海外労働者の減少が主要因。総人口に占める女性の割合は53.2%。老年人口(65歳以上)の占める割合が1.1ポイント上昇の13.3%となった一方、成年人口(15〜64歳)は0.7ポイント下落の72.6%に。老年化指数は10.7ポイント上昇の94.4%で、老年人口数が少年児童人口数により近づいていることを反映している。
マカオに居留する海外労働者と海外学生を除いたローカル人口は0.1%増の57万0700人。ローカル人口の扶養率(老年人口に対する成年人口の比率)は1.6ポイント上昇の23.1%(約4人の成年人口が老年人口1人を扶養する状況)。
昨年通期の新生児数は前年から682人減の4344人。出生率は6.4‰まで下落し、統計データのある1985年以降の最低を記録。第一子分娩時の母親の年齢中位数は31.0歳で、0.9歳上昇。
昨年通期の死亡人数は前年から684人増の3004人。このうち男性が占める割合が56.2%だった。死亡率は1.0ポイント増の4.4‰で、1991年以来の最高を記録した。死因は悪性腫瘍(がん)が32.3%を占めトップで、高血圧が11.1%、肺炎が9.4%で続いた。
昨年末時点における海外労働者数は前年同時期から1万6186人減となる15万4912人。ホテル業従事者が3510人減の1万8148人、文化・娯楽・ゲーミング及びその他サービス業従事者が2856人減の8547人。新型コロナ影響によるマカオ経済の低迷により、近年は労働市場の調整弁となる海外労働者数の減少が続いた。
昨年通期の中国本土からの移民数は前年から324人減の2303人、このうち広東省からが203人減の1502人、女性の占める割合は66.1%。新規居留許可獲得者数は89人増の557人で、香港からが255人を占め最多だった。
昨年通期の婚姻登録数は前年から550件減の2727件。初婚年齢中位数は男性が0.5歳上昇の30.9歳、女性が0.6歳上昇の29.2歳。離婚登録数は前年から209件減の1106件。
昨年末時点の世帯数は20万3700世帯で、前年から1000世帯増。
なお、マカオの面積はおよそ32平方キロメートルで、極めて人口密度の高い状態となっていることに変わりはない。