マカオ警察、女装して迷惑客引き行為のフィリピン人の男ら街頭での取り締まり強化で続々検挙

 マカオでは、今年(2023年)初頭からウィズコロナ政策への転換を機に水際措置の大幅緩和が進み、インバウンド旅客数が急回復している。

 今週は清明節と復活節(イースター)の祝日があり、インバウンド旅客が増大するとの予測もある中、警察当局が観光名所や繁華街周辺での取り締まりを強化して臨んでいる。

 マカオ治安警察局は4月5日、近日の街頭における取り締まりの成果を発表。

 近日、ホテルやカジノ施設が建ち並ぶマカオ半島新口岸地区の友誼大馬路周辺を巡回中の警察官が路上で女性に扮した男1人が通行人に声をかけて客引きする迷惑行為を発見。警察署に連行して調査を行った結果、男はいわゆる観光ビザ相当のステイタスで入境した40代のフィリピン人で、路上で売春行為の客引きをしていたことを認めたため、「旅客身分不相応活動」にあたるとして入管部門に身柄を移送したとのこと。

警察署へ連行された女装のフィリピン人旅客の男(写真:マカオ治安警察局)

 続いて、同局は4月3日夜、マカオ半島北部の住宅密集地にあたる祐漢地区及び統合型リゾート施設(IR)が林立するコタイ地区一帯の路上で身分証確認のための職務質問を実施。

 通行人に声をかけて客引きする迷惑行為を続けていた女3人を発見し、売春に関わっているとみて調査のため警察署に連行。3人の年齢は20〜30代で、いずれも中国本土から観光ビザ相当のステイタスで入境しており「旅客身分不相応活動」で入管部門に身柄を移送。

 また、違法な両替に従事しているとみられる女1人を発見して事情を聞いたところ、カジノ周辺で通行人に両替を持ちかけて差額を稼いでいたと説明し、所持品検査で24万9000香港ドルと1万人民元が見つかった。女は中国本土出身の40代で、こちらも入管部門に身柄を移送したという。

 さらに、別の警察官が職務質問実施中の現場近くで不法入境の男1人の身柄拘束に成功。男は今年(2023年)2月中旬に密航によりマカオ入りし、カジノや公園を転々としながら過ごしていたとのこと。男は中国本土出身の50代で、入境禁止期間中だったとのこと。警察の調べに対し、密航目的はギャンブルで、自身が入境禁止措置を受け、その期間中であったことを認識していたと供述。警察は、男を不正なルートで入境した罪で検察院送致済みとした。

入境禁止措置期間中に不法入境したとして検察院送致された中国本土出身の男(写真:マカオ治安警察局)

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