マカオのカジノホテルで違法両替商が客を殴ってゲーミングチップ奪う…逃走するも1時間後に自首

マカオ治安警察局の発表によれば、コタイ地区にあるカジノIR(統合型リゾート)併設ホテルの入口付近で4月19日午後、男性1人が殴られた上、ゲーミング(カジノ)チップを奪われる事件が発生したとのこと。

加害者は「換銭党」と呼ばれる違法両替商の男で、客(被害者)と両替をめぐってトラブルに発展したもの。被害者の男性は主に頭部を殴られ、治療のため搬送された病院でバッグの中から額面1万香港ドル(日本円換算:約17万円)のゲーミングチップ1枚がなくなっているのに気づいたという。

その後の警察がホテルの監視カメラ映像を分析するなど捜査を進めたところ、加害者が混乱に乗じて被害者のバッグの中からゲーミングチップを奪った上で逃走し、近くのカジノ施設へ立ち寄り、2人の男と接触していたことが判明。

なお、加害者は逃走してから約1時間後に同じホテルへ戻り、近くにいた警察官に自首し、逮捕に至った。また、警察が加害者と接触していた男2人の滞在先を訪ねたところ、1人が当該ゲーミングチップを所持していたとのこと。

被疑者は中国本土出身の40代で、警察の調べに対して相手を殴って怪我をさせたことは認めたものの、強盗については否認したというが、警察は被疑者を強盗罪で検察院送致済みとした。

マカオは今年初頭から水際措置の大幅緩和などを受けてインバウンド旅客数が急回復しており、コロナ禍でしばらく鳴りを潜めていた換銭党に絡む事件も散見されるようになり、警察当局が巡回や取り締まりを強化して臨んでいる。

強盗罪で検察院送致された男(写真:マカオ治安警察局)

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