マカオ税関、6日間で密輸事案89件摘発…運び屋による月餅の箱に化粧品隠す手口など

 マカオ税関(マカオ税関)は7月30日、直近6日間(7月24〜29日)にかけて、マカオの各イミグレーション施設で89件の違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に絡む物品の密輸事案を摘発したと発表。

 発見に至った密輸品の内訳は化粧品1024点、酒類45.5リットル、たばこ7780本、シガー947.51グラム、シャグ477.78グラム、中古電子産品19点、中古バッテリー350点、CPU1606点、薬品154点、ヘルスケア用品32点、カメラ・カメラ用品51点、電子たばこ吸引器具及びカートリッジ1607点、食材611.2キログラム、衣類・服飾品46点など。

 税関では、マカオ居民及び中国本土居民の男女89人(16〜73歳)を対外貿易法違反で起訴したとのこと。

 マカオでは中秋節の贈答用として月餅の販売が盛り上がる時期を迎えているが、25日夜、關閘イミグレーションから中国本土へ向かう旅客に対する検査で月餅の箱の中に化粧品16点を隠して密輸を図るケースが確認されたとのこと。また、26日未明には横琴イミグレーションの中国本土へ向かう車両に対する検査で自家用車の後部座席やトランク内に中古バッテリー350点を隠していたケースもあったという。

 目下、マカオ警察総局による指揮の下、各保安部門が地域社会の良好な治安環境の維持と保護を目的とした大規模取り締まり作戦「落雷2023」を展開する中、税関でも水際での警戒を強化して臨んでいるとし、市民に対して物品の出入りに関する法令の遵守、また密輸に関与しないよう呼びかけた。

 年初のウィズコロナ転換による水際措置の緩和を受けて、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが急増している。密輸品の種別では、以前は食材やたばこ・酒、化粧品などが多かったが、このところは中古スマートフォン、中古バッテリー、パソコン用のパーツといった電子製品が目立つ。

マカオ税関が発見した月餅の箱に化粧品を隠す手口で密輸を図ったケース(写真:澳門海關)

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