マカオ 2023年6月貨幣・金融統計公表…不良債権比率2.1%、前月から0.2pt上昇

 マカオ政府金融管理局は8月4日、今年(2023年)6月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
 流通貨幣が前月から1.3%、通知預金が3.3%のそれぞれ下落で、M1は2.7%の下落に転じた。また、準通貨負債は0.9%上昇。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は0.5%上昇となる7172億マカオパタカ(日本円換算:約12兆7422億円)に。前年同月との比較では、M1が2.7%下落、M2が5.5%上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが34.5%、香港ドルが45.0%、人民元が8.5%、米ドルが9.8%。

【預金】
 マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から0.6%上昇の6968億マカオパタカ(約12兆3798億円)で3ヶ月ぶり増、非居民による預金残高についても5.9%増の2941億マカオパタカ(約5兆2252億円)で3ヶ月ぶり増、公共部門の銀行システムへの預金残高は0.3%増の2211億マカオパタカ(約3兆9282億円)で2ヶ月連続増となり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は1.8%増の1兆2121億マカオパタカ(約21兆5349億円)で2ヶ月ぶり増に。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ20.5%、44.8%、9.7%、22.4%。

【融資】
 地元民間部門への融資は前月から0.7%上昇の5618億マカオパタカ(約9兆9813億円)。対外民間部門への融資は4.0%下落の6240億マカオパタカ(約11兆0864億円)。民間部門へ融資額は合計で1.8%減の1兆1858億マカオパタカ(約21兆0676億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ18.7%、45.1%、13.1%、20.5%。

【預貸率/不良債権比率】
 銀行のマカオ居民に対する預貸率は今年6月末時点で前月末から0.1ポイント上昇の61.2%。非マカオ居民含む総体預貸率は3.6ポイント下落の97.8%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ67.9%、61.4%水準。このほか、不良債権比率は0.2ポイント上昇の2.1%に。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  目下、マカオでは中国本土で大型連休となる中秋節・国慶節シーズンを迎え、イミグレーションや観光名所…
  2.  中国本土で大型連休となる国慶節ゴールデンウィークはインバウンド旅客のうち7割を中国本土旅客が占め…
  3.  マカオ初となる本格的な軌道系大量輸送機関として、2019年12月にマカオLRT(Light Ra…
  4.  マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)ギャラクシーマカオ内にあるJWマリオットホテルマカ…
  5.  中国本土で大型連休となる国慶節ゴールデンウィークはインバウンド旅客のうち7割を中国本土旅客が占め…

ピックアップ記事

  1.  香港とマカオの間をおよそ1時間で結ぶ高速船「ターボジェット」及び「コタイウォータージェット」を運…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ」内に9月8日、新ホテル「W…
  3.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  4.  マカオの統合型リゾート(IR)運営大手のギャラクシー・エンターテインメント・グループ(GEG)は…
  5.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…

イベントカレンダー

香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2023年10月号
(vol.124)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun