マカオ、経済適度多元化発展5ヶ年計画に関するパブコメ開始…カジノ産業への依存から脱却目指す

 マカオ特別行政区の「経済適度多元化発展計画(2024〜2028)」に関するパブリックコメント(意見公募手続き)がきょう(8月4日)からスタートした。期間は9月2日までの30日間。

 21世紀に入って以降、マカオ経済・社会はカジノ産業が牽引するかたちで急速な発展を遂げてきたが、近年になって過度な単一産業(カジノ産業)への依存に伴うさまざまな矛盾や問題が出現するに至った。

 マカオ特別行政区では、マカオの長期的に安定した繁栄を確保するために、経済の適度な多元化を推進することで、マカオの実情に沿った持続可能で高質な発展の実現を目指すとしている。今回の5ヶ年計画案では、カジノ産業を含む「総合ツーリズム・レジャー産業」を核に、「漢方医薬・ヘルスケア産業」、「現代金融産業」、「ハイテク技術・変革型伝統産業」、「MICE・貿易、文化・スポーツ産業」を重点産業とし、相互にシナジーを図りながら産業構造バランスを最適化しするための目標や取り組みなどが盛り込まれた。

 具体的な目標として、2028年にGDP(域内総生産)に占める非カジノ産業の割合を約6割まで伸ばし、歳入の経常性収入におけるカジノ税への依存度をコロナ前2019年以下とすることなどを掲げた。

大型統合型リゾート(IR)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の町並み(写真:MGTO)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  澳門海關(マカオ税関)は5月15日、各イミグレーション施設で税関検査の強化を図るとともに、香港税…
  2.  マカオの統合型リゾート(IR)運営6陣営の一角にあたるサンズチャイナは5月15日、コタイ地区にあ…
  3.  きのう(5月15日)はマカオ及びマカオにとって第二の旅客ソースである香港でパブリックホリデーとな…
  4.  マカオの統合型リゾート(IR)運営企業SJMリゾーツ社の何超鳳(デイジー・ホー)常務董事(マネジ…
  5.  マカオ政府統計・センサス局は5月14日、今年第1四半期(2024年1〜3月)の住宅・商業テナント…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun