マカオ、カジノで負けた海外留学中の中国人大学生が違法両替商から現金奪う

 マカオ治安警察局は8月16日、カジノで負けたことを理由に違法両替商から現金を奪ったとして、カナダ留学中の中国人大学生(21)を強盗罪で逮捕、検察院送致したと発表。

 同局の発表によれば、同月15日正午頃、コタイ地区にある統合型リゾート(IR)併設ホテル内で2人の男がトラブルになっているとの通報が受けて警察官が現場へ急行したところ、大学生の男と「換銭党」と呼ばれる違法両替に従事する中国人の男が互いに強盗被害に遭ったと訴えたとのこと。

 その後の警察の調べで詳しい状況が明らかになった。大学生の男はマカオ入りした後、カジノで20万香港ドル(日本円換算:約374万円)負けており、スマートフォンのメッセンジャーアプリを通じて違法両替商の男と連絡し、約19万人民元(約384万円)を20万香港ドルに両替する約束を取り付け、ホテルで取引をすることになったという。取引の際、大学生が紙幣を確認するといい現金の束を掴み、逃走。違法両替商が大学生と揉み合いながら追跡し、この様子を見て驚いたホテルスタッフが警察に通報するに至ったとのこと。

違法両替商から強盗したとして逮捕された海外留学中の中国人大学生(写真:マカオ治安警察局)

 違法両替商は警察に対し、13万3000香港ドル(約249万円)は奪還したが、依然として大学生に6万7000香港ドル(約125万円)を強奪されたままと説明しているとのこと。大学生はカジノで負けたため強盗したとし、犯行を隠蔽する目的で強盗されたと嘘をついたなどと供述したという。

 なお、本件で被害者となった違法両替商について、オーバーステイ状態だったことが発覚したため、オーバーステイ及び旅客の立場に不相応な活動に従事したとして入管部門に身柄を引き渡し済みとした。

警察が公表した強盗事件の証拠品(写真:マカオ治安警察局)

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