マカオ政府、媽閣エリアの活性化計画発表…IR運営事業者MGMチャイナが参画

 マカオ政府は9月12日、マカオ半島南西部にある「媽閣塘片區」と呼ばれるエリア一帯の活性化計画を発表した。

 マカオ政府は会見の中で、活性化の対象となる範囲の面積は約3.5万平米で、およそ13棟の建築物が含まれるとのこと。範囲内には政府ドック跡(造船部、機械部、木工部)や海事部門の事務所跡、市立食肉工場跡など、マカオの海事文化及び産業史に関連する文物が比較的多く残ることを挙げ、活性化計画は建築物の保存、地域コミュニティの発展、文化の振興の原則に基づき、この場所が持つ独特の歴史物語を深掘りするものと説明した。

マカオ政府による「媽閣塘片區活性化計画」発表会見の様子=2023年9月12日(写真:ICM)

 活性化計画には、マカオ政府とカジノ経営コンセッションを締結する6陣営の一角にあたるMGMチャイナが参画することも併せて明らかにされた。同社がカルチャー・クリエイティブグッズの販売、アートエキジビションの開催、軽食コーナーの運営と特色あるフード・ドリンクメニューの開発などを担い、世界遺産が密集する旧市街地コアエリアからの集客を図りたい考えがあるという。

 今回の再開発計画範囲の付近には著名な世界遺産・媽閣廟が存在するほか、媽閣交通ハブの整備も進められており、年末までにマカオLRTタイパ線が延伸開業する予定となっている。

 このほか、会見ではマカオ政府がカジノ経営コンセッション6社それぞれと6つの歴史・文化エリア及び施設の活性化計画に取り組むことも明らかにされた。

活性化計画対象範囲となるエリアの町並み(資料)=2022年3月本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ政府衛生局は10月23日夜、マカオ域内で今年初めてとなる当地デング熱感染例を確認したと発表…
  2.  マカオ政府衛生局(SSM)は10月23日夜、マカオで今年(2024年)8例目となる在郷軍人病(退…
  3.  マカオ司法警察局は10月22日、マカオに所在する複数の質店を訪れ、人工ダイヤモンドを天然と偽って…
  4.  マカオの多くのカジノ施設が航空会社のマイレージ制度と似た会員プログラムを提供しており、入会するこ…
  5.  このほどマカオ国際空港運営会社にあたる澳門國際機場專營股份有限公司(CAM)が公表した資料によれ…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  4.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年11月号
(vol.137)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun