マカオ政府、新馬路及び内港一帯の活性化計画発表…IR運営事業者SJMリゾーツが参画

 マカオ政府は9月27日、新馬路及び内港一帯の活性化プランを発表。同プランにはマカオ政府とカジノ経営コンセッションを締結する6陣営の一角にあたるSJMリゾーツ社が参画することも併せて明らかにされた。

 新馬路はマカオ半島の中心部を東西に貫くメインストリートで、1918年頃に開通したとされる。全長は約600メートルで、ストリートの両側に2〜4階建ての「騎楼」と呼ばれる新古典主義のモダンな建築物が建ち並びのが特色。新馬路に隣接する十月初五日街、康公廟前地、司打口広場などを含む内港エリア一帯はかつてマカオの商業の中心として栄え、現在の主要な旧市街エリアを構成している。

 今回の活性化計画は新馬路を主軸とし、内港一帯の路地や広場へ経済効果を波及する狙いがあるといい、公共道路空間にインスタレーション・アート作品を設置したり、特徴的な建築物を再利用するなど、エリアが持つユニークな歴史・文化要素を統合し、新たな観光名所としたい考えとのこと。

かつての水上カジノ「澳門皇宮(マカオパレス)」(資料)=本紙撮影

 SJMリゾーツでは、マカオの新たなカルチャー・ランドマークづくりを目指すとし、内港14・16号埠頭にかつての水上カジノ「澳門皇宮(マカオパレス)」を移設したり、新馬路にあるレトロなシアター「金碧文娯センター」をカルチャー・クリエイティブとして再生するほか、道路や広場をカルチャー・アート空間として利用したり、定期的にフードフェスティバルを開催するなどのプランを予定しているという。

 先にマカオ政府はカジノ経営コンセッション6社それぞれと6つの歴史・文化エリア及び施設の活性化計画に取り組むことを明らかにしており、今回発表された計画のほか、ウィンマカオ社と福隆新街、MGMチャイナ社と媽閣エリア、メルコリゾーツ社と內港23号・25号埠頭及びモンテの砦における活性化計画がそれぞれ発表済み。

マカオ政府とSJMリゾーツ社による新馬路及び内港一帯の活性化プラン発表会見の様子=2023年9月27日(写真:マカオ政府文化局)

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