マカオ初のパーキンソン病患者への脳深部刺激療法手術が成功

 マカオ政府衛生局(SSM)は10月19日、マカオの公立総合病院・仁伯爵綜合醫院(通称:山頂病院)で同院と香港の公立総合病院・威爾斯親王醫院(プリンス・オブ・ウェールズ病院)の合同編成した医療チームによるマカオで初めてとなるパーキンソン病患者への脳深部刺激療法手術が成功したと発表。

 患者の術後の経過は良好で、すでに介助なしで行動と食事をできるまで回復しているとのこと。

 SSMによれば、今回の手術実施にあたり、複数の専門医療スタッフをトレーニングのため香港のプリンス・オブ・ウェールズ病院へ派遣するなど、年初から準備を進めてきたという。

マカオで初実施されたパーキンソン病患者への脳深部刺激療法手術時の様子(写真:SSM)

 SSMでは、パーキンソン病の治療は投薬、手術、リハビリ、心理治療など綜合治療が原則だが、薬効が減弱して投薬による症状の抑制ができなくなった場合、医師の判断により脳深部刺激療法手術の実施が考慮されるとした上、手術は根治手段ではないものの、投薬量の減らすことができ、大多数の患者が術後に生活品質の改善が見込めるとの見方を示した。

 また、現在マカオでは1300人超のパーキンソン病患者が治療を受けており、薬品の種類と在庫は充足しているとし、市民に対して自身にパーキンソン病の疑いを感じた場合は、公立クリニックで医師による初歩診断と検査を受けるよう呼びかけた。

マカオ初となるパーキンソン病患者への脳深部刺激療法手術を実施、成功させたマカオと香港の合同医療チーム(写真:SSM)

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