マカオLRTタイパ線の媽閣駅で火災避難訓練実施…年内延伸開業予定の新駅

 マカオでは、2019年12月に初の軌道系大量輸送機関として新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の一部区間が開業した。

 現在、タイパフェリーターミナル駅と海洋駅の間の9.3キロメートル、11駅の区間で営業運転を行っており、年内にも海洋駅から西湾大橋を通ってマカオ半島南部の媽閣駅に至るまでの1駅分が開業予定とアナウンス済み。人口の多いマカオ半島部への乗り入れ実現により、利便性の向上や利用者の増が期待されている。

 新設の媽閣駅は著名な世界遺産「媽閣廟」のすぐ南側に位置し、LRT駅(地下駅)のほか、バスターミナル、タクシー乗り場、観光バス乗り場、公共駐車場などで構成される交通ハブの一角にあたる。駅舎の入るビルは完成済みで、バスターミナルや公共駐車場の一部施設が先行オープンしている。

マカオLRTタイパ線媽閣駅で実施された消防訓練の様子=2023年10月25日(写真:マカオ消防局)

 マカオ消防局は10月26日、同月25日と26日未明の2回にわたり、治安警察局、交通事務局、公共建設局、マカオLRT運営会社、西湾大橋管理会社とともに媽閣駅で突発的な事故対応能力及び関係各所の連絡調整メカニズムの強化を目的とした開業前合同火災避難訓練施したと発表。

 いずれの訓練も「媽閣駅付近に差し掛かった営業列車の車内で電気系統の故障による火と煙が上がった」とする想定で実施され、LRT運営会社による緊急対応マニュアルに沿った安全措置の発動、列車の停止と乗客の避難誘導、消防への通報に続いて、現場へ到着した消防隊による消火、避難・捜索活動、負傷者に対する救護の手順などが確認されたとのこと。

 訓練には約240人が参加し、それぞれ1時間程度で終了。事前に想定した効果を達成して無事に終了したという。同駅では同月13日にも消防訓練が実施されたばかりで、開業間近の状況がうかがえる。

マカオLRTタイパ線媽閣駅で実施された消防訓練の様子=2023年10月26日(写真:マカオ消防局)

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